3DVTuberの制作で必要な機材や費用を紹介する記事

3DVTuberの制作で必要な機材や費用を紹介

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coneなセカイ編集

coneなセカイを編集している人。 VTuberの配信を見るのを日々の楽しみにしている。VTuberを自作したこともあり。

2Dアバターと比べて、奥行きのある立体的な表現が可能な3Dアバターに移行するVTuberが増えています。
正面かつ上半身のみを映す2Dアバターとは異なり、全身の動きを映すことが可能な3Dアバターでは、
踊ってみた動画やオフラインのコラボ配信などの幅広い活動が可能です。

しかし、3DVTuberとして活動を始めるためには、適切な機材とソフトウェアの選定が欠かせません。
そこで、この記事では初心者からプロまでが知っておきたい必要な機材リストや費用感をわかりやすく解説します。

VTuberの3D機材とは

VTuberの3D機材とは、3Dモデルを動かし、リアルタイムで配信や動画制作を行うために必要なハードウェアやソフトウェアのことです。

ここでは、VTuberの以下の3D機材について紹介します。

  • 高性能パソコン
  • モーションキャプチャー機材
  • トラッキングカメラ
  • マイク・オーディオ機材
  • その他便利なアイテム:グリーンスクリーン、モニター、ヘッドセット

高性能パソコン

3DVTuberとしてライブ配信を行うには、3Dモデルを動かすためのソフトや配信ソフト、Webブラウザ、
ゲーム配信であればゲームなどの複数のソフトウェアを同時に起動しつつ配信することが必要です。

そのため、3D VTuberとしては以下のスペックを満たす高性能パソコンを用意することが求められます。
費用相場もまとめて記載していますので、ぜひ参考にしてください。

最低限必要なスペック(雑談や歌枠など負荷が軽めの配信) CPU Core i5-12400F
Core i5-13400F
約10万~15万円
GPU GeForce RTX 3060 Ti
GeForce RTX 4060 Ti
メモリ 32GB以上
ミドルスペック(ゲーム配信など負荷がかかる配信) CPU Core i7-12700
Core i7-13700
Core i7-13700 F
AMD Ryzen 7 5700X
約25万~30万円
GPU GeForce RTX 4070
GeForce RTX 3070
メモリ 64GB以上
おすすめスペック(動作が重いゲーム配信や3D配信) CPU Intel Core i9 12世代
AMD Ryzen 9 5900X
約30万円~
GPU RTX 3090
メモリ 64GB

3D配信をメインに行う場合には、ミドルスペック以上のスペックを用意することで、ある程度快適な配信につながります。
動作のかくつきやフリーズなどを感じたくない場合には、おすすめスペックの高性能パソコンを用意すると良いでしょう。

モーションキャプチャー機材

モーションキャプチャー機材とは、人と3Dアバターを連動させて動かすために必要なソフトウェアです。
Webカメラで撮影した人の情報をトラッキングし、表情や動作を読み取ることで、アバターの立体的な動きを実現します。

また表情のトラッキングに特化したフェイストラッキングソフトもあるため、必要に応じて導入しましょう。
顔のパーツの位置を読み取ることで、より繊細な表情をトラッキングが可能となり、多彩な感情表現につながります。

トラッキングカメラ

トラッキングカメラとは、動きのある被写体を追尾しながら撮影できるカメラやその技術のことです。
3DVTuberとして活動する場合、まばたきや眉毛の動き、口の動きなど
より細かい表情の変化をトラッキングすることで、リアルなキャラクターを生み出すことが可能です。

よりキャラクター表現にこだわりたい場合には、通常のWebカメラではなく、
高性能なトラッキングカメラを使用することも検討してみても良いでしょう。

マイク・オーディオ機材

3D VTuberとして活動する場合に、欠かせない機材にマイク・オーディオ機材が挙げられます。
VTuberを演じる中の人の声は、そのキャラクターにとって大きな個性となります。

そのため、高音質な音声を届けるためにもマイク・オーディオ機材にこだわることも大切です。
その際には、以下の点について確認することがおすすめです。

  • コンデンサーマイクかどうか(高音質)
    ※オーディオインターフェイスなどの機材が別途必要になります。
  • 指向性(音を拾う方向)
  • パッドスイッチの有無(マイク感度を下げる機能)
  • ローカットスイッチの有無(生活ノイズを遮断する機能)

その他便利なアイテム

VTuberとしての活動をより快適に、かつ幅広く活動するためにおすすめのアイテムを3つ紹介します。

  • グリーンスクリーン
    グリーンスクリーンとは、出演するVTuberに背後に設置する緑色の布のことです。
    背景を合成し、実際にはいない場所で撮影している演出が可能になります。
    例えば、歌配信時にスタジオやライブ会場にいる演出をするときなどに使用します。
  • モニター
    VTuberとして活動する際には、2枚以上のモニターを使用することがおすすめです。
    例えば、ゲーム配信であれば1枚目のモニターでゲームを行い、もう1枚は配信画面やコメントの確認用に使用します。
  • ヘッドセット
    ヘッドセットにこだわることで、長時間配信しても疲れにくくなります。
    軽さや装着感に気をつけて選びましょう。

    また、FPSなどの音の方向や遠近感が重視されるゲーム配信などを行う場合には、音質や音の状況に優れているモデルがおすすめです。

VTuber活動にはソフトウェアも必要

VTuber活動を成功させるには、ハードウェアだけでなく、
モデルの制作、動きのトラッキング、配信を円滑に行うためのソフトウェアが不可欠です。

ここでは、機能別ソフトウェアの一例を紹介します。

モデリングソフト

モデリングソフトとは、イラストを立体化させて、横や後ろ向き、全身の複雑な動きに対応するためのソフトです。

  • VRoid Studio
    VRoid Studioとは、ピクシブ社が提供している3Dモデリングソフトです。
    完全無料で利用できることから、多くのVTuberが利用しています。

    あらかじめ用意されているプリセットから好みのパーツを選ぶことで、直感的にオリジナルの3Dキャラクターを制作できます。
    顔や服装のパーツを細かくカスタマイズできるため、自社ならではの個性的なキャラクターデザインが可能です。
  • Blender
    Blenderとは、オランダで開発された3Dモデルのオープンソースの制作ソフトです。
    完全無料で利用できるため、VRoid Studio同様に多くのファンがいます。
    モデリングやリギング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング、動画編集など
    一つのソフトで制作から動画編集までをまとめて行うことが可能な高性能なソフトです。

    さらに、Blenderで制作したモデルや動画は、制作した人に著作権が発生するため、商業用として使用できます。

トラッキングソフト

トラッキングソフトとは、Webカメラやセンサーなどの機材を用いて、表情や動きを読み取り、アバターに反映させるソフトのことです。

ここでは、VSeeFace、Luppet、Animazeについて紹介します。

  • VSeeFace
    VSeeFaceとは、海外のVTuberに愛用者が多い無料で使用できるトラッキングソフトです。
    Webカメラを用いて3Dモデルを簡単にトラッキングできます。
    精度が高く、表情の変化を細かく反映させられるため、魅力的なキャラクター表現が可能です。
    細かく設定や機能を調整できるため、自分ならではの表現を演出できます。
  • Luppet
    Luppetとは、100社以上の企業VTuberに利用されている「あまりコンピュータに詳しくない人でもVTuberになれる」トラッキングソフトです。
    上半身の動きに特化しており、LeapMotionを首にかけてWebカメラを自分に向けるだけで配信が可能です。

    のちほど紹介する配信ソフトOBSを用いてゲーム配信や雑談配信などに使用することを想定して制作されています。
    またライセンスを購入することで、商用利用が可能になります。
  • Animaze by FaceRig
    Animaze by FaceRigとは、リアルタイムトラッキングが可能なライブ配信ソフトです。
    大きな特徴として、無料で3Dアバターを作成できる点が挙げられます。
    有料版を購入すると、ロゴの削除やアバターの60fps表示、動画撮影などができるようになります。

配信ソフト

3DVTuberを制作したのち、ライブ配信を行うためのソフトを導入することが必要です。
ここでは、代表的なライブ配信ソフトであるOBS studioを紹介します。

  • OBS studio
    OBS studioとは、オープンソースで開発されている無料のライブ配信・ビデオ録画ソフトです。
    ゲーム実況やVTuberを映した配信などを高品質で行うことが可能で、幅広い活動に活用できます。
    コメント自動読み上げツールの「棒読みちゃん」などの外部ツールと連携することで、よりスムーズな配信を実現できます

    ただし、VTuberのアバターを制作する機能は搭載されていないため、VRoid StudioやBlenderなどのアバター制作ソフトと併用することが必要です。

動画編集ソフト

ライブ配信や動画を撮影したら、動画編集ソフトによって動画を見やすく、わかりやすく、面白く編集することが必要です。
ここでは、Premiere Proや無料ソフトを紹介します。

  • Adobe Premiere Pro
    Adobe Premiere Proとは、「動画編集といえば Premiere Pro」と呼ばれるほど世界中のクリエイターに愛用されている動画編集ソフトです。

    できないことはないといわれるほど幅広い機能が備わっており、映画制作にも使用されています。
    初心者にも使いやすいUIであるため、どの動画編集ソフトを購入するか迷ったらAdobe Premiere Proを選ぶことがおすすめです。
  • 無料ソフト
    さまざまな動画編集ソフトが無料版を提供しています。
    例えば、初心者でも簡単に編集できる「PowerDirector 365」や「Filmora」、高性能で上級者向けの「DaVinci Resolve」などが挙げられます。

    また完全無料ソフトであれば、以下のようなソフトも提供されていますので、それぞれの特徴を確認したのち選びましょう。
VideoProc Vlogger 直感的な操作性が可能で、基本的な機能は十分に備わっています。
またロゴや透かし、機能制限がないため、ストレスなく作業できます。
Shotcut オープンソースの動画編集ソフトです。
非常に高性能ですが、日本語サポートが少なく、直感的な操作ができないため、慣れるまで時間がかかる可能性があります。
iMovie Apple社によって提供されているmacOS/iOSで利用可能な動画編集ソフトです。
操作しやすいため、Apple製品を利用している場合にはおすすめのソフトです。

今すぐ始めるVTuber活動

VTuberの活動を始める第一歩は、適切な機材とソフトウェアを揃えることです。
高性能なパソコンやトラッキング機材、モデリングや配信を支えるソフトウェアなどのさまざまな機材やソフトウェアが必要になるため、
まずはそれぞれの特徴を把握するところからはじめましょう。

またすべての機材やソフトウェアを用意するには数十万円の費用がかかる場合もあるため、
まずは必要不可欠な機材のみ準備するなど、初期費用を抑えることも検討しましょう。
自分の活動方針に合った環境を整えることで、スムーズにVTuber活動をスタートできます。

とは

coneはSKIMAから生まれたクラウドソーシングです。
SKIMA creativeがリニューアルしconeになります。
でもconeはただのクラウドソーシングではありません。
「クリエイターとの価値共創」をテーマに、クリエイター・クリエイティブ・クライアント・コミュニケーションなど全ての「C」でオンリーワンになることを真剣に考えています!
クリエイターとの共創でより良いサービスにし、クリエイティブの価値を高めていきます。