これから動画制作を始めようと思っている人にとって、専門用語を理解するのは重要なステップの一つです。動画編集にはさまざまな用語が出てきますが、その中でも良く耳にするのが「フレームレート」でしょう。フレームレートは途中で変換が必要になる場合がありますが、それは一体どのようなときなのでしょうか?
今回は動画のフレームレート変換について知りたい方に向けて、そもそもフレームレートとは何なのか、どんなときに変換が必要になるのか、変換するときのポイントを解説します。また、併せて変換に便利なツールをご紹介します。
フレームレートとは?
フレームレートは1秒間に使われる静止画像の数(フレーム数)を表します。FPS(エフピーエス / Frame per Second)という単位で呼ばれ、動画制作の際は気を付けなければならないポイントの一つとされています。
フレームレートは編集後のデータ出力時やエンコード時に任意に設定が可能です。
フレームレートの特徴
フレームレートは画面の滑らかさを決める要素のため、数値が大きいとより滑らかに、小さいとカクカクした動画になります。多くの静止画像が連続して再生されると、人の目にはそれが動画として映ります。そのため、1秒間の静止画像が多い(=フレームレートが高い)ほど、スムーズな映像といえるのです。
変換が必要になるケースとは?
スムーズな動画には欠かせない要素であるフレームレートですが、場合によっては変換が必要になるケースもあります。フレームレートの変換はどのようなときに必要なのでしょうか?
動画を滑らかにみせたいとき
先ほどご紹介したとおり、フレームレートが高いと動画の動きが滑らかになります。通常の地上デジタル放送では29.97fps、映画では24fpsとなっていますが、ネットの動画なら自分でフレームレートの指定が可能です。スポーツなど激しい動きがある動画は、フレームレートを高めに設定すると効果的でしょう。
デバイスの負荷が高すぎるとき
フレームレートを上げすぎると情報量が多くなりファイルサイズも大きくなります。その分デバイスに負荷がかかり動画制作者の負担も増加するため、フレームレートの上げすぎには注意が必要です。フレーム数が多すぎるかもしれないと感じた場合は、フレームレートを変更してみましょう。
変換時のポイント
フレームレートを変更する場合は、どのような点に気を付ければ良いでしょうか?ここでは変換時のポイントを2つご紹介します。
高すぎる数値にしない
フレームレートを高くしすぎると、1秒間に切り替えるコマ数が多くなります。デバイスに負荷がかかるだけではなく、スペックが低いパソコンやメモリが少ないスマホでは再生自体できない可能性があるので注意しましょう。また、フレーム数が多くなると画質が劣化するおそれもあります。
1秒間60コマを上限に適切な数値にする
一般的なディスプレイの性能は1秒間60コマが上限とされているため、60fps以上の動画を作っても60コマの映像になります。そのため、上限を60fpsとし、適度な数値にするのがおすすめです。テレビなどでは30fpsが基本となっているため、高画質にこだわらない場合は30コマを目安にすると良いかもしれません。
変換におすすめ!アプリ&オンラインフリーソフト
実際にフレームレートを変換するには、動画編集ソフトやアプリを利用します。おすすめのアプリとオンラインツールをご紹介しますのでチェックしてみてください。
MAVIS – プロの映画制作(iOS)
スマホでの動画制作に便利な動画編集アプリです。最大240fpsまでカスタム可能なフレームレートを自由に設定できます。そのほかにもオーディオコントロール、複数の解像度、露出調整、色温度などの編集機能も搭載。
撮影アシスト機能もあり、ダイナミックな撮影ができるのも特徴です。プロ仕様のツールが提供されているため、本格的に動画制作したい人に最適でしょう。
外部サイトへ:MAVIS – プロの映画制作
Media Converter(Android)
MP4、OGG、AVI、MPEG、FLV、GIFなど、一般的なメディアファイルに対応している動画変換アプリです。MP3、WAV、M4Aなどのオーディオプロファイルにも対応しており、映像のビットレートや解像度、フレームレート、オーディオサンプルレートなどのパラメータを指定できます。
外部サイトへ:Media Converter
オンラインビデオコンバーター(オンライン)
オンラインで利用できる無料フォーマット変換ツールです。100個以上のビデオファイルに対応しており、iPhone、iPadなどモバイルで利用できるファイル形式にも変換できます。
フレームレート、コーデック、画質、ビットレート、チャンネル、サンプルレートなどが設定できるだけでなく、トリム、クロップ、回転、ビデオ効果変更、ウォーターマークの追加にも対応しています。
外部サイトへ:オンラインビデオコンバーター
まとめ
動画のフレームレート変換は、アプリやオンラインツールを使って簡単にできます。あまり高すぎる数値に設定するとデバイスに負荷がかかったり視聴しづらかったりするため注意が必要ですが、適正な範囲で高いフレームレートにすれば滑らかな動画作品を作れるでしょう。
フレームレートを変換する際は適切な数値に設定し、視聴者にとって見やすい動画を作っていきましょう!