短編コラム 異業種から学ぶ仕事の極意 漫画だからわかりやすい伝わる オススメ漫画作品レビュー

【短編コラム】異業種から学ぶ仕事の極意――”ゲーム業界編” 漫画作品レビュー

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coneなセカイ編集

coneなセカイを編集している人。
自らもクリエイターとして、日々クリエイティブに関する課題解決で翻弄中。

最近のマイブームは、仕事終わりに漫画を一気読みすること。気づけば、会社や現場を舞台にした作品ばかり手に取っている自分に驚きます。なぜこんなにも惹かれるのか…
それは、漫画だからこそ描ける「現場のリアル」や「感情のうねり」、そして何より、他業界の現場から自分の仕事に活かせるヒントが詰まっているから。

今回は、ゲーム業界の現場や働き方を描いた漫画作品を通じて、ビジネスに役立つマニュアルやルール、仕組みを学びつつ、実際のエピソードやキャラクターの感情に共感しながらご紹介します。

作品名:東京トイボックス(うめ)

ゲーム業界のリアルがここに!現場の空気感に思わず胸熱

「つくる人」と「売る人」、どちらも主役の東京トイボックス。天川太陽と月山星乃、それぞれの立場とプライドがぶつかり合う現場は、神回の連続。特に第1巻と第3話、納期前夜のシーンは必見です。
ゲーム制作会社の現場では、進行管理やディレクションが命。天川太陽が「面白さを追求するためなら納期破りも辞さない」と豪語すれば、月山星乃は「クライアントの信頼こそ最優先」と冷静に進行表を握りしめる… この対立が、まさに異業種でも活かせる役割分担と優先順位のリアルなせめぎ合い。

この作品の面白いところは、コマ割りやキャラクターの表情の描き方が絶妙なこと。納期前の修羅場シーンでは、効果線やトーンが緊張感を高め、この作品ならではの演出を感じれます。進行管理表や進捗会議の描写もリアルで、実際に現場で使われている進行管理のマニュアルや、ギリギリまで粘る工程管理のノウハウが垣間見えるのです。

特に印象的なのは、太陽の「面白いゲームを作るためには、やれることは全部やる」という台詞。これはどんな業界でも通じるプロ意識ですよね。異業種でも、プロジェクト進行や納期管理の現場で、「本当に大事なことは何か」を問い直すきっかけになるはず。ちなみに、私の推しキャラは月山星乃。冷静沈着だけど、時に見せる人間臭い迷いに共感しかありません。

作品名:チェイサーゲーム(松山洋・松島幸太朗)

ゲーム会社の中間管理職はつらいよ?現場のトラブル解決術

ゲーム会社「サイバーコネクトツー」の社長が原作を手がける、超リアルな現場漫画。主人公・新堂龍也がプレイングマネージャーに昇進する第1巻第1話、いきなり部下とのコミュニケーションや進行管理の難しさに直面します。ここで活きるのが、現場で共有されている進行管理マニュアルとトラブル対応ルール。
例えば、リテイクが発生した時の「リテイク内容の明文化」「優先順位の再設定」「関係部署への即時共有」など、実際に現場で運用されている手順がそのまま描かれているのがポイント。( `ー´)ノ

漫画ならではのグレースケールやカケアミで描かれる現場の重苦しい空気… 龍也が悩みながらも「自分にしかできないことは何か」を問い続けるモノローグ… 第2巻第4話でのチームメンバーとのぶつかり合いは、まさに胸糞な展開だけど、最後は胸熱な逆転劇に!
ここで龍也が放つ「自分の言葉で伝えろ、誰かのせいにするな」という名言は、管理職だけでなく、すべてのビジネスパーソンに響くはず。

この作品の見どころは、会議シーンのレイアウトや、トラブル発生時のテンプレートデータ、リテイクの流れを一つ一つ丁寧に描写しているところ。現場のリアルな進行管理やフィードバック、リテイクの工程が、まさに異業種でも明日から使える実践的なノウハウとして描かれています。私の推しシーンは、龍也がチーム全員の前で「俺たちのゲームは、俺たちにしか作れない」と叫ぶ場面。まさに神演出です!

作品名:リスタート!~34歳ゲームディレクターのつよくてニューゲーム~(坂木原レム)

25年後の未来から学ぶ、アップデート思考と現場力

1995年の黄金時代から2020年のゲーム業界にタイムスリップした宮友雄一。
第1巻第2話では、宮友雄一が突然2020年のゲーム制作現場に放り込まれ、かつて自分が慣れ親しんだ1995年当時のアナログな制作手法とのギャップに直面します。昔は紙に鉛筆で下描きをし、アナログでコマ割りやペン入れを進めていた宮友ですが、現代では作業がすべてデジタル化されており、レイヤー分けやRGB・CMYKの色設定、データの書き出しといった工程が当たり前になっています。

さらに、ゲーム自体も「発売して終わり」ではなく、アップデートによってリリース後も内容が進化し続けるのが標準的なフロー。宮友は、手描きの感覚が通用しないデジタル作業や、進化した進行管理・テンプレートデータの使い方に戸惑いながらも、戸惑いと好奇心を胸に一つひとつ学び直していくのです。現場の空気感や、当時の常識がもはや通じない時代の壁を、作中の細やかな演出やモノローグでリアルに体感できるエピソードとなっています。

この作品の魅力は、現代のゲーム制作現場の臨場感を伝えるために、パース(遠近法)を活かした会議室の描写や、キャラクターの感情を強調する描き文字、繊細なクリンナップ(線画の清書)による表情の細やかさなど、さまざまな作画技法が巧みに使われている点です。特に、宮友が初めて現代のチームミーティングに参加する場面では、奥行きのある構図や緊張感を演出する効果線が印象的で、読者もまるでその場にいるような没入感を味わえます。

第3巻第5話の「未来の現場はこんなにも違うのか!」という宮友のセリフには、思わず「積読」していたマニュアルを読み返したくなった人も多いはず。異業種でも、既存のやり方に固執せず、最新のツールやルールに柔軟にアップデートする姿勢は必須。宮友の「変化を恐れるな、学び続けろ」というメッセージは、どんな仕事にも通じる普遍的な教訓です。

後記:人生のリセットボタンは押さない… 押すのは常にスタートボタンだ

今回のテーマは、ゲーム業界でした!
ご紹介した3作品を通して、ゲーム業界の現場には華やかなイメージの裏側に、常にタイトな納期や複雑なチーム体制、急速な技術進化への対応といった課題が存在していることを改めて実感しました。たとえば、東京トイボックスでは「面白さ」と「納期」の板挟み、チェイサーゲームでは現場のトラブルや人間関係、リスタート!では過去と現代の制作手法のギャップといった、リアルな悩みや問題が丁寧に描かれています。

一方で、こうした困難な状況の中でも、現場のメンバーが自分たちなりの工夫やルールを生み出し、チームで支え合いながらプロジェクトを進めていく姿勢には、異業種のビジネスパーソンも学ぶべき点が数多くあります。進行管理やフィードバックの仕組み、変化への柔軟な対応、そして「自分の言葉で伝える」ことの大切さなど、どの現場でも通じる普遍的な仕事の本質が、漫画を通してリアルに伝わってきました。

ゲーム業界ならではのスピード感や、常に新しい技術や手法を取り入れ続けるアップデート思考は、どんな業界でも今後ますます重要になっていくはずです。現場の課題に向き合いながらも、前向きに仕事を進めていくゲーム業界の姿勢から、ぜひご自身の仕事にもヒントを見つけてみてください。

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