VTuberのライブがどのような仕組みで行われているか徹底解説する記事

VTuberのライブがどのような仕組みで行われているか徹底解説!

coneなセカイ編集者のアイコン

coneなセカイ編集

coneなセカイを編集している人。 VTuberの配信を見るのを日々の楽しみにしている。VTuberを自作したこともあり。

IT技術の進歩によってライブパフォーマンスの形式が増加したことで、
ファンをより盛り上げ、よりコミュニケーションを取れるようなライブ体験へと進化しています。
特にVTuberのライブはIT技術をふんだんに取り入れていることから注目を浴びており、
年々開催会場の規模は大きく、ライブを行うVTuberも増えています。

そこで、この記事ではVTuberの3DライブやARライブの仕組みについてわかりやすく解説します。

VTuberのリアルライブとは?

最近ではファンがライブ会場に集まり、VTuberと直接コミュニケーションをとるオフラインイベントが多く開催されています。
リアルライブには、主に以下の3種類のイベントがあります。

音楽ライブイベント VTuberが歌ったり、踊ったりするライブイベント
トークイベント 複数のVTuberによるコラボ企画を行うイベント
接近イベント リリースイベントやおしゃべりフェスなどのファンと直接コミュニケーションを図るイベント

特に3DモデルでのVTuberのリアルライブは人気を集めており、
イベント規模が拡大し、大規模な会場で開催されることが増加しました。
その結果、イベント開催にはより高度な技術とパフォーマンスが求められるようになっています。

ここでは、VTuberが大規模会場で行った音楽ライブを紹介します。

Hoshimachi Suisei Live Tour 2024 「Spectra of Nova」

VTuberグループ・ホロライブの0期生である星街すいせいは、2024年11月〜12月にかけて
埼玉(さいたまスーパーアリーナ)・大阪(おおきにアリーナ舞洲)・福岡(福岡サンパレス)
の全国3都市を回る初のソロライブツアー「Hoshimachi Suisei Live Tour 2024 Spectra of Nova」を開催しました。
最新技術を活用した豪華な演出が特徴的で、星街すいせいならではの世界観が存分に表現されました。

全3公演の総動員数は最大およそ2万5,000人。ファンが詰めかけた会場は熱気に満ち溢れました。
さらにライブ中継の一部を、ARを活用して配信したことでオンライン上のファンもリアルな感覚でライブを楽しむことにつながったのです。

ROF-MAO 1st LIVE – New street, New world

VTuberグループ・にじさんじ所属の加賀美ハヤト、剣持刀也、不破湊、甲斐田晴の4名からなる男性VTuberユニット「ROF-MAO」は、
2024年4月に大阪城ホールにて初のワンマンライブ「ROF-MAO 1st LIVE – New street, New world」を開催しました。

1万人規模の会場をファンが埋め尽くし、彼らがすぐそこにいるかのような演出に熱狂しました。
また、VTuberライブでは珍しい上下の動きを取り入れることを演出コンセプトに、
新たな試みを成功させたことも記憶に残るライブとなっています。

hololive 5th fes. Capture the Moment

VTuberグループ・ホロライブは2024年3月に幕張メッセインターナショナルエキシビションホール1〜3で、
52名の所属VTuberが出演する全体ライブ「hololive 5th fes. Capture the Moment」を開催しました。

生バンド演奏やAR技術の導入、さらに3面ステージを採用するなどパフォーマンスにこだわったライブは、新たなライブ体験をファンに提供しました。

VTuberの3Dライブイベントの仕組み

VTuberが3Dライブを行う場合、通常の2Dライブ配信とは異なる機材や技術が活用されています。

VTuberの3Dライブの仕組みは、
①演者の動きをモーションキャプチャー、トラッキングなどの技術で読み取る
②読み取った情報をデジタル化し、リアルタイムで3Dアバターに反映させる
③3Dアバターをモニターで映す
の3つの工程が必要です。
この仕組みにより、その場に実在しているかのような映像を作り出すことを可能にしています。

ここでは、VTuberの3Dライブで使用する技術・機材を解説します。

モーションキャプチャ

モーションキャプチャとは、演者の全身の動きや表情をリアルタイムで読み取る技術のことです。
演者が全身にセンサーを付けた専用のスーツを着ることで、
動作をトラッキング(動きを追跡し、記録すること)することが可能になります。

例えば、「mocopi」や「VICON V16」といったシステムや機材が使用されています。

フェイストラッキング

フェイストラッキングとは、顔の向きや位置、表情の変化を読み取るソフトウェアです。
眉毛・目・鼻などの顔の特徴を点でキャプチャすることで、顔や表情の細かな動きを表現できます。

例えば、「Animaze by FaceRig」やiPhoneの「ARKit技術」などが挙げられます。

ARを活用したVTuberライブの仕組み

VTuberのイベントは、最新のAR技術を取り入れたARライブが注目されています。
ここでは、ARの概要や仕組みについて解説します。

ARとは

AR(Augmented Reality:拡張現実)とは、リアルの世界にデジタルのキャラクターやオブジェクトを合成させて、現実世界を拡張する技術です。
AR技術を活用するには、スマートフォンなどの画面にコンテンツを表示させるかARグラスを着用することが必要です。

例えば、「Pokemon Go」では街中にポケモンを出現させられるかのようにゲームできたり、
カメラアプリ「SNOW」では顔に動物のフィルターを重ねて表示して撮影できたりします。

ARを活用した音楽ライブでは、以下のようなメリットが挙げられます。

  • リアルに仮想世界を合成できることで、ファンに新しいライブ体験を提供できる
  • VTuberのブランディングを意識した演出が可能になり、ファンとの一体感を強化できる
  • 物理的な工事を行わずに演出を加えられることで、工数やコストを削減できる

ARライブの仕組み

ARライブの大まかな仕組みを以下にまとめました。

  1. 演者の動きや表情をモーションキャプチャーでトラッキングし、3Dモデルに反映させる
  2. 現実のステージや背景と仮想空間にあるキャラクターやオブジェクトを合成するリアルタイムレンダリングを行う
  3. カメラやセンサーを使用して、現実空間の構造を認識し、3Dモデルを適切な位置に配置する
  4. キャラクターの動きや演出に応じて、エフェクトや視覚演出をリアルタイムで生成する
  5. キャラクターの位置や動きに応じて、リアルタイムにカメラで追跡する
  6. 光の当たり具合や影の作り方、3D空間における奥行きをリアルタイムで調整し、キャラクターや背景のライティングを調整する

このように、ARライブを行うには複数の高度な技術を連携させる必要がありますが、
高い完成度により、観客に新しく印象的なライブ体験を提供しているのです。

会場で現地参加するVTuberライブの魅力

最新の技術を活用したVTuberのライブでは、観客は大きな会場でVTuberのパフォーマンスをリアルタイムに楽しむことができます。

また、ARライブでは、現実世界とデジタル世界が重なり、
VTuberがそこにいるように感じられるような、2D配信とは異なった体験ができるのも魅力の一つです。
今後も、バーチャルな存在ならではの技術・演出を取り入れ、新しいライブ体験を生み出していく期待ができるでしょう。

とは

coneはSKIMAから生まれたクラウドソーシングです。
SKIMA creativeがリニューアルしconeになります。
でもconeはただのクラウドソーシングではありません。
「クリエイターとの価値共創」をテーマに、クリエイター・クリエイティブ・クライアント・コミュニケーションなど全ての「C」でオンリーワンになることを真剣に考えています!
クリエイターとの共創でより良いサービスにし、クリエイティブの価値を高めていきます。