同人誌の表紙を魅力的に仕上げるポイントと入稿前の確認事項4つ!

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coneなセカイ編集

coneなセカイを編集している人。
自らもクリエイターとして、日々クリエイティブに関する課題解決で翻弄中。

コミケのようなイベントでよく見かける“同人誌”
同人誌とは、個人や同じ趣味を持つ人同士で作り上げるイラストや漫画、小説冊子のこと。
自分の趣味を極めたり、同じ趣味の仲間たちと本を作ったりするのは、楽しいものですよね。

そんな同人誌をより多くの人に見てもらうには、本の第一印象、つまり「表紙のデザイン」が大切。

今回の記事では、同人誌の表紙を魅力的に仕上げるポイントや、入稿前の確認事項などについてご紹介していきます!

同人誌制作はなかなか大変?

同人誌は「本」なので、1枚のイラストや、1ページで終わる漫画を描いただけでは完成しません。
ここから、同人誌制作で苦労するポイントについてご紹介します。

ページ数や見開きのバランスが大切

同人誌とはいえ、本をつくるなら冊子にできる程度の内容がなくては始まりません。
イラスト本なら本にするだけの作品数、漫画本なら読みごたえが出る程度のページ数が必要になります。

また、ページ数やページのバランスの調整も重要です。
イラスト本なら作品の順番や配置、漫画本なら見開きのバランスやページをめくった時に違和感がないかどうかなどを、しっかりと調整しながら本を作っていきましょう。

「中綴じ」時のページ管理に注意!

製本にはさまざまな方法があり、同人誌は「中綴じ製本」「無線綴じ製本」という方法で作ることが多くなっています。

「中綴じ」では紙を重ね、中心を針金や糸で綴じるため、1枚の紙の表裏に左右2ページずつ、合計で4ページ分の絵が印刷されます。
慣れていないと混乱しやすいので、中綴じのイラスト本や漫画本を作る場合は、原稿のページ数に気をつけて作業を進めましょう。

また、原稿を糊で綴じる「無線綴じ」では、本に“背”ができるため、表紙を作る際に背幅の厚みを計算に入れる必要があります。

制作にコストがかかる

同人誌制作では、主に印刷時にコストがかかります。
印刷会社に依頼すればクオリティの高い本を作ることができますが、それなりの料金がかかる場合が多くなっています。
また、自宅のプリンターでも印刷できますが、部数が多くなれば、やはりインク代や用紙代がかかってしまうもの。

同人誌は、かなりの部数を売らないと利益にならないため、基本的には売上よりも制作費のほうが高くつくと考えたほうがいいでしょう。

制作に時間がかかる

とくに同人誌制作の経験が少ない初心者の方は、初めての作業が多く、完成までにかなりの時間がかかったり、思わぬトラブルで完成が遅れたりする場合も多いもの。

イベントまでに同人誌の制作が間に合わず、参加できなくなることも珍しくありません。

表紙イラストを魅力的に描く3つのポイント

ここからは、表紙のイラストを魅力的に描くポイントについて、いくつかご紹介していきます。

表紙のテーマを考えてデザインする

同人誌の表紙制作には制約が少ないため、自由すぎて、どんなイラストを描くべきか迷ってしまうことも。
事前に表紙の「テーマ」を考えておくと、デザインを決めやすくなるかもしれません。

表紙のテーマは、同人誌の内容に合わせて考えると決めやすく、本全体での統一感も出やすくなります。

イラスト&タイトルロゴのレイアウトを考える

表紙にはイラストとタイトルが入るため、どんな配置にするか悩んでしまうことも。
タイトル文字とイラストが重なって見づらくなる場合は、イラストの色を淡い色や薄めの色にしたり、文字を白で縁取ったりして目立たせる工夫をするのがポイントです。

表紙のイラストはダイナミックに作成する

人物やワンポイントとなる物を大きめに描き、強いインパクトを与えるのも表紙づくりのポイント。
構図がおかしくならないことが前提ですが、タイトルやキャラの顔など、重要な箇所以外は、表紙の外にはみ出してしまっても問題はありません。

印刷時のズレに対応するための「塗り足し」以上にはみ出してしまっても、原稿や印刷時のサイズ設定が整っていれば完成品に支障はないため、なるべくダイナミックなイラストを描いていきましょう。

印刷所に送る前に確認したいこと

同人誌の原稿をすべて描き終えると、ひとまずホッとしますよね。
しかし、印刷時に失敗してしまうと、せっかく用意した原稿が台無しになってしまうことも……。

ここからは、原稿を印刷する際の注意点についてご紹介していきます。

色彩設定を確認する

印刷する原稿のカラーモードが「CMYK」になっているか確認しましょう。
カラーモードが「RGB」の状態で通常の印刷をすると、色がくすんだようになり、モニター上で表示されていた時と、かなり異なる色合いになってしまいます。

「イメージしていた仕上がりとぜんぜん違う!」というトラブルを避けるため、必ず印刷前にカラーモードを確認しましょう。

RGBモードのままで入稿できる印刷所もある

印刷所の中には、通常より高めの金額設定で「なるべくRGBデータの鮮やかさを残したまま印刷する」というメニューを用意しているところもあります。

この方法では、通常より鮮やかな色合いで印刷されるため、発色にこだわりたい場合は、RGB入稿のメニューに対応している印刷所に印刷を依頼するといいかもしれません。

印刷時のサイズを確認する

印刷したいサイズと作った原稿のサイズが異なる場合、イラストや文字が意図していないところで途切れる、余白ができるなどの問題が起き、場合によっては印刷をやり直すことになってしまいます。

サイズが大きすぎた場合は、縮小すればうまく紙に収まることもありますが、サイズが小さすぎた場合、画像を拡大して印刷すると画質が荒くなりやすいため、場合によっては一から作り直しになってしまうことも。

作品のサイズは、原稿を作成する前に一度確認し、完成後にも再度確認するようにするといいでしょう。

フォントを”アウトライン化”しておく

ダウンロードしたフォントや、イラストソフトに依存しているフォントは、他のパソコンやイラストソフトでデータを開いた際、別のフォントに変換されてしまいます。
フォントが変わってしまうと、表紙の印象がかなり変わりますし、調整した文字のサイズや位置が合わなくなる場合もありますよね。

そんな時にはフォントを「アウトライン化」すると、文字が図形に変換され、パソコンやイラストソフトの種類を問わず、一定のフォントが保たれるようになります。
原稿が完成したら、入稿前にフォントのアウトライン化をしておきましょう。

保存形式を確認する

入稿時の保存形式は、印刷会社や希望するメニューによって変わります。
原稿を送る前の最終確認として、ファイルの保存形式をチェックすると安心ですね。

オススメのサイト紹介

同人誌づくりはなかなか大変なもの。
とくに数人で作る合同誌ではなく、一人で作る個人誌の場合、自分でやることがかなり多くなります。

ここからは、同人誌づくりに役立つおすすめのサイトをいくつかご紹介します。

プリントキング

URL:https://printking.co.jp/doujin/
印刷のコストを抑え、少数から印刷できる”オンデマンド印刷“を行っている印刷所。
表面がテカらない、綺麗な印刷をできるのが特徴です。特殊紙、カラー紙、加工などのオプションも豊富なので、個性的な本が作りやすくなっています。

スターブックス

URL:https://www.starbooks.jp/
オンデマンド印刷でコストが低く、完成品のクオリティも高い、おすすめの印刷所。
特殊な用紙も多めに取り揃えているので、紙にこだわりたいという人におすすめです。

ポプルス

URL:http://www.inv.co.jp/~popls/
こちらも、比較的安い金額で印刷ができる印刷所。
同人誌だけではなく、Tシャツやトートバッグなどグッズの印刷も行っているため、グッズ制作にも向いています。

【FONT FREE】

URL:http://fontfree.me/
個性的なフォントを扱っているサイト。
他ではあまり見かけないフォントが多くなっているので、フォントにこだわって同人誌を作りたい方におすすめです。

【FREEフォントケンサク】

URL:http://cute-freefont.flop.jp/
国内のフォントサイトをまとめたサイト。
フォントの検索がしやすく、種類も豊富にあるので、好みに合ったフォントが見つかりやすくなっています。

まとめ

最後に、今回ご紹介した内容についてまとめました。

  • 同人誌制作にはコストや時間がかかるが、かなり自由に作れるため、完成時には達成感がある
  • 同人誌の表紙は、本文に合わせてテーマを決めるとデザインが決めやすい
  • 表紙のイラストはダイナミックに作成し、タイトルとのレイアウトに気をつかう
  • 原稿を印刷する前に、カラーモードや原稿のサイズ、保存形式などを再度確認しておく

同人誌づくりの中には大変な作業もありますが、理想通りの本が完成すれば、それ以上に嬉しいと感じるもの。
今回ご紹介した内容を参考に、表紙のデザインや印刷時の注意事項を確認し、納得のいく仕上がりの同人誌を作成してみてくださいね。

とは

coneはSKIMAから生まれたクラウドソーシングです。
SKIMA creativeがリニューアルしconeになります。
でもconeはただのクラウドソーシングではありません。
「クリエイターとの価値共創」をテーマに、クリエイター・クリエイティブ・クライアント・コミュニケーションなど全ての「C」でオンリーワンになることを真剣に考えています!
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