SNSアイコンやゲームのキャラデザなどでイラストを使用する場合、どのようにしてそれらを調達していますか?
企業であれば、イラストレーターやデザイン事務所に依頼することを考えるかもしれません。
では、個人の場合はどうでしょうか?
ネット上には、無料イラスト素材を配布しているサイトが数多くありますね。
個人であっても、ネット上にある無料素材を用いることは、もはや、当たり前となっています。
しかし、それらのサイトにあるイラスト素材は、誰でも利用できるものであるため、自分の使っているイラストが、他サイトでも使用されているなんてことはよくあることです。
その上、それらの素材は細かい要望に応えてくれるわけではありません。
アイコンやゲーム、小説の挿絵などに利用したい場合には、やはり、オリジナリティのあるイラストが好ましいですよね。
というわけで、無料イラストではなく、イラストレーターに頼みたい方に向けて、イラストレーターの探し方から実際の仕事の流れを紹介します。
イラストを依頼しようと考えているクライアントさんにとって、有意義な記事なれば幸いです。
無料イラストとイラストレーターの違い
無料イラストをダウンロードする場合とイラストレーターに頼む場合は、果たして何が異なるのでしょうか?
両者にメリットとデメリットがあります。
無料イラスト
メリット
- 無料で素材が手にはいる
- 素材サイトは数多くある
デメリット
- クオリティが低い
- 他の人も同じものを使っている
- 細かい要望が出せない
イラストレーターに依頼する場合
メリット
- クオリティが高いイラストが手にはいる
- オリジナリティがある
- 細かい要望を出すことができる
デメリット
- お金がかかる
- 完成までに時間がかかる
- 取引でよくわからないことが多い
無料イラストのメリットといえば、無料なものが数多くあるということのみです。
イラスト自体も無難なものが多く、見る人が見れば、すぐに無料素材サイトからダウンロードしたのだとバレてしまいます。
勘違いして欲しくないのは、決して無料素材が悪いと言っているわけではないことです。
ブログ記事を書いていて、いくつもイラストがほしい場合などには、とても有益な手段です。
適材適所でうまく使用していきましょう。
イラストレーターの探し方
無料イラスト素材に頼ることをやめ、イラストレーターを探すことにした場合、どのようにして、探せばいいのでしょうか?
その方法をいくつかお伝えします。
口コミで探す
あなたの周囲にイラストが得意な方はいないでしょうか。
彼らのイラストを見せてもらって、自分の望むようなテイストのイラストを依頼できるようならば、頼んでみてもいいかもしれませんね。
ただ、一言にイラストといっても、さまざまな種類があり、イラストレーターにも得手不得手があります。
自分の望むものが、うまく手に入る可能性は低いといえますね。
検索エンジンを用いてSNSや個人サイトを探す
ネット上にはGoogleやYahoo!などの検索エンジンがあります。
これらを用いて、イラストレーターを探してみましょう。
Twitter、Pixiv、FacebookなどのSNSには、イラストの依頼を待っているイラストレーターが数多くいます。
自分のイラストをSNS上に投稿している場合が多いので、どのようなイラストを描くのか、事前にわかることができます。
ただ、SNSは匿名で登録していることが多く、名前も年齢もわかりません。
「お仕事募集中」と書いていても、こちらからのメールに無反応だったりすることもあります。
突然のメールに相手が戸惑っているのかもしれませんし、単に興味がないのかもしれません。
せっかくイラストレーターを見つけても、実際に連絡がうまくいくのは、少数だと考えるべきです。
クラウドソーシングサイトで探す
クラウドソーシングを簡単に表現すると「イラストが欲しい企業」と「仕事をしたいイラストレーター」を結ぶ、マッチングサイトです。
イラスト以外にも、デザインやプログラミングや文章など、多くの仕事のやり取りをしているサイトが多いです。
昔はイラストはプロに直接頼むものでした。
しかし、こうしたクラウドソーシングサイトが生まれたことで、誰でもイラストを提供することができるようになったのです。
クラウドソーシングサイトが仲介を行うため、トラブルが起きにくく、取引の流れもわかりやすいです。
ここでイラストレーターを探す方法はいくつかあります。
まずは、実際にプロフィールやポートフォリオを見て、探す方法です。
プロフィールのほかに、イラストレーターの活動状況を見てみましょう。
最近、活動しているかどうかで、連絡がすぐにつくイラストレーターなのかがわかります。
自分で見積もりを作成して、イラストレーターの募集をすることも可能です。
こうすることで複数のイラストレーターから、参考イラスト等の提案と見積もりが届きます。
また、コンペや公募を開催して、そこからイラストレーターを探す方法もあります。
報酬を高くすればするほど、イラストレーターも集まり、クオリティの高いイラストが投稿されます。
実は、この記事を載せているサイト「SKIMA」もクラウドソーシングサイトのひとつです。
こちらも「SKIMA」が取引の仲介を行うため、トラブルが起きにくいです。
【おまけ】有料イラスト素材を探す
イラストレーターを見つける以外にも、クオリティの高い有料イラストを手に入れられる方法があります。それは有料イラスト素材を提供しているサイトを探すことです。
有料素材サイトでイラストをダウンロードするには、会員登録をする必要があります。その会員登録が有料な場合、会員登録が無料でも素材自体が有料な場合など、お金がかかる部分は、サイトによって異なります。
値段は1枚数百円など、イラストレーターに頼むよりは安い場合が多いです。
クオリティの高いイラストが欲しいけど、イラストレーターに頼むほどではないな、という場合は利用してみてください。
実際の仕事の流れ
実際にイラストレーターとどのようなやり取りを行うのでしょうか。
【イラストレーターになるには】これで食べていける!仕事のもらい方や実際の流れの中でも紹介しましたが、ここではクライアント側の視点に立って説明していきます。
クライアントの行う仕事を簡単に書くと、
- イラスト制作の内容を指示する
- イラストレーターから送られてきたラフを確認する
- イラスト制作の修正指示をする
- 納品されたイラストの検収を行う
- イラストの使用を報告する
という流れになっています。ひとつずつ紹介していきますね。
イラスト制作の内容を指示する
作業に取り掛かる前に、まずイラストのアイディアを共有します。
お互いに連絡を密に取り合い、こちらの要望をイラストレーターに伝えていきましょう。
この共有作業を怠ってしまうと、両者の考えに齟齬が生じて、何度もやり直しをすることとなり、イラスト完成までに多くの時間を費やしてしまいます。
イラストレーターの作業時間によっては、追加料金が必要となる可能性もありますね。
共有する情報は条件によって異なりますが、最低限、以下のことは確認しておきましょう。
- 完成するまでの納期
- イラストのサイズや点数
- イラストの報酬
- イラストの構図やテイスト
- 顧客ターゲット
複数のイラストレーターに頼む予定があるのなら、制作ガイドラインを作って管理することも考慮しておくといいですね。
イラストレーターから送られてきたラフを確認する
イラストは、いきなり完成品が送られてくるわけではありません。
まずはラフ画を送ることで、イラストの概要を確認することが多いです。
イラストが完成してからの修正は時間がかかるため、このやり取りは重要です。
ラフ画を確認し、依頼したいイラストのイメージを固めて、イラストレーターに具体的な指示を送りましょう。
イラスト制作の修正指示をする
ラフ画でOKを出したあとは、作品が送られてくるのを待ちます。
イラストの仕事は、作品が送られてきたらそこで終わり、ということはあまりないです。イラストは他の仕事と比較して、修正を頼むことが多くなるからです。
送られてきた作品を見て、ラフ画ではわからなかった修正部分をチェックします。修正は具体的にまとめて出すのが好ましいですよ。
この作業を何度か繰り返すこととなります。
納品されたイラストの検収を行う
修正が終わって、イラストレーターから提出された作品の最終チェックを行います。
作業は、主に誤字脱字や色の塗り残しを探すなど、校正と呼ばれるものです。
作品の解像度やデータ形式もここで確認します。
検収が終わったところで、イラストレーターに完了の報告を行い、報酬を支払います。
もちろん、お礼を言うのも忘れないでくださいね。
イラストの使用を報告する
webサイトや書籍などの媒体にイラストを使用する際には、イラストレーターに知らせます。
これは著作権を譲渡していた場合でも同様です。
こういった連絡を行うことで、イラストレーターもクライアントを信頼するようになります。
まとめ
いかがでしたか?
ここまで、無料イラストとの違いやイラストレーターの探し方、実際の仕事の流れなどを話してきました。
イラストレーターにイラストを頼もうと考えた場合、ひと昔であれば、デザイン事務所などに頼むのが普通でした。
イラストの知識がなくともクオリティの高いイラストが手に入る反面、個人が頼むには料金が高く、ハードルも高かったのが現実です。
無料イラスト素材ももちろん悪くはないのですが、常に思い通りのイラストが見つかるわけではありません。
オリジナリティのあるイラストを求めているのなら、イラストレーターに依頼するのもひとつの手ですよ。