企業におけるVTuberを活用したビジネスの方法を解説する記事

VTuberビジネスとは?企業のVTuber活用方法を解説

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coneなセカイ編集

coneなセカイを編集している人。 VTuberの配信を見るのを日々の楽しみにしている。VTuberを自作したこともあり。

最近では配信プラットフォームだけでなく、テレビや広告などさまざまなところでVTuberを見る機会が増えています。
こうしたVTuberビジネスは急成長している市場であり、企業にとって新たなマーケティング手法として注目されています。

一言にVTuberビジネスといっても収益モデルは多岐にわたり、スーパーチャットや広告収入、グッズ販売、企業案件など、幅広い可能性を秘めています。

そこで、この記事ではVTuberビジネスの概要や基本構造、活用方法について解説します。

VTuberビジネスとは

VTuberビジネスとは、「バーチャルYouTuber(VTuber)のキャラクターを活用し、ライブ配信や動画投稿を通じて収益を得る事業モデル」を指します。
このビジネスは、エンターテインメント、マーケティング、商品販売など多岐にわたる分野で急速に成長しています。

そもそもVTuberとは、「人間の姿のままではなく、アニメやゲームのキャラクターのようなCGアバターの姿を通して、インターネット上で活動する人」のことです。AIやモーションキャプチャー技術を用いてリアルタイムに動くため、視聴者はキャラクターそのものと交流しているような感覚を楽しめます。

VTuberビジネスは、エンターテインメント業界の枠を超え、企業のマーケティング手法や顧客とのエンゲージメント強化に新たな可能性を提供しています。

VTuberビジネスの基本構造

VTuberビジネスの基本構造は、「バーチャルキャラクターを通じてファンコミュニティを形成したうえで、複数の収益モデルを組み合わせて利益を最大化すること」です。技術とエンターテインメントの融合により、視聴者との深いエンゲージメントを生み出すことで、収益の多様化やブランド価値の向上が可能です。

ここでは、VTuberビジネスの基本構造を構成する主要な構成要素について解説します。

1.コンテンツ制作

まず、VTuberビジネスに欠かせない要素が、コンテンツ制作です。
動画投稿やライブ配信といったコンテンツを視聴者に提供することで、VTuberのファンになってもらうことを目指します。

一般的なコンテンツのジャンルには、音楽やゲーム、アニメ・漫画、雑談などが挙げられます。
すでに多くのVTuberが配信プラットフォームに参入しているため、他のVTuberにはない独自性を活かしたコンテンツを制作することが大切です。

2.収益モデル

コンテンツを制作し、登録者数や動画再生数、ライブ配信の同接数などが増えてきたら、収益モデルを展開します。
例えば、以下のような収益モデルを複数展開することで、安定した収益につながります。

  • スーパーチャット・投げ銭
    スーパーチャットとは、YouTubeのライブ配信中に視聴者がお金を支払うことで、コメントを目立たせられる機能です。収益は、配信者に還元されます。
    一方、Twitchやニコニコ生放送などで見られる投げ銭はコメントではなく、視聴者が配信者に自由にお金を贈ることが可能なシステムです。
  • 広告収入
    広告収入とは、広告を流すことで得られる収益のことです。
    広告収入の種類には、「動画の前後や途中に広告を流す動画広告」や「動画の横や下に広告を表示するディスプレイ広告、オーバーレイ広告」などがあります。
    視聴者が広告を視聴するたびに収益が得られるため、再生数が増えるほどに広告収入も増える仕組みになっています。
  • グッズ販売
    グッズ販売とは、VTuberのオリジナルグッズを制作し、販売することで利益を得る方法です。
    例えば、Tシャツやパーカー、帽子、トートバッグ、ステッカー、フィギアなどを販売することが多くあります。
    グッズ販売を行うことで、安定した収益やファンとのつながりの強化などにつながります。
  • 企業案件
    企業案件とは、VTuberが企業の商品・サービスを宣伝したり、コラボしたりするなどのプロモーション活動を行うことです。
    例えば、新しく発売するゲームを実際にプレイして、配信や動画内で楽しさや魅力を伝えるといったことが挙げられます。
    企業案件を受けることで、企業からの報酬を得られます。また新しいコンテンツを提供できることもメリットといえるでしょう。

3.運営体制

VTuberビジネスを成功させるためには、運営体制は重要な要素の一つです。
運営体制は、事務所に所属しているVTuberと個人で活動しているVTuberで大きく異なります。

  • 事務所に所属している場合の運営体制
    事務所に所属しているVTuberの場合には、スケジュール管理やコラボ調整、プロモーション・マーケティング戦略、労務管理・法律的なサポートなどを事務所が行います。
    そのため、VTuberはライブ配信や動画投稿に注力できる一方、事務所と活動の方向性については擦り合わせることが必要です。
  • 個人で活動している場合の運営体制
    個人で活動しているVTuberの場合には、キャラクターデザインから配信の設定、企画、マーケティング活動まで、さまざまな仕事を自分一人で行うことが必要です。
    ただし、ある程度安定した収益が見込める場合には、経理などの一部の仕事を外注している場合もあります。
    すべての仕事を自分の裁量で管理する必要はあるものの、活動の方向性を自由に決められるという利点もあります。

4.ターゲット

多種多様なVTuberがライブ配信や動画投稿を行っている中で、視聴者にアプローチするには、ターゲットの設定が欠かせません。
VTuberの活動方針にも関わるポイントとなるため、まずは視聴者層を大きく以下のように分けたのち、さらに細かくアプローチするターゲット層を設定しましょう。

  • ゲームファン
  • アニメ・漫画などのサブカルチャーファン
  • 音楽ファン
  • ライフスタイルに関する活動の視聴者
  • ニッチな趣味や興味をもつ視聴者層

VTuberの企業の活用方法

VTuberは企業にとって若年層へのリーチを拡大し、ブランド認知度を向上させる効果的なマーケティングツールです。
従来の広告手法では難しかったターゲット層へのアプローチや、双方向のコミュニケーションが可能になり顧客ロイヤリティの向上が期待できることから、注目を集めています。

ここでは、企業がVTuberをマーケティングに活用する方法を解説します。

企業公式VTuberの運営

企業がVTuberをマーケティングに活用するには、企業公式VTuberを運営するか、他VTuberにプロモーションやコラボを依頼する必要があります。

企業公式VTuberを運営することで、自社の商品・サービスをPRすることが可能です。
さらに、公式VTuberを通すことで、VTuberだけでなく企業やブランドの長期的なファンになってくれる可能性もあります。

企業公式VTuberの例を以下にまとめました。

プロモーションやコラボ企画

VTuberを利用してプロモーションやコラボ企画を行うことで、
自社のブランドや商品・サービスをアプローチしたいターゲット層に対する認知度を高め、注目を集めることが可能です。

例えば、ゲーム配信をメインに行っているVTuberに新作ゲームのプロモーションを依頼することで、ゲームに興味関心がある視聴者層に直接アプローチできます。

また配信を見た視聴者からのコメントやSNSなどを確認することで、ファンからの反応をリアルタイムに収集できるため、今後の商品開発やマーケティング活動にも活用できるでしょう。

イベント活用

VTuberをイベントに出演してもらうことで、エンタメとしての価値が高まり集客力や参加者の満足度向上につながります。
SNSによって拡散され、企業の露出も増える可能性もあるでしょう。
またイベントのターゲット層がVTuberの視聴者層とリンクしている場合には、ターゲット層に直接アプローチすることが可能です。

ブランディング

VTuberが個性的なキャラクターであるため、VTuberを起用することでブランド自体に個性を与えることにつながります。
VTuberと企業のブランドイメージがマッチしている場合、自社のブランド価値を高め、新しいファン層を獲得できる可能性があります。

特に、VTuberは若年層への影響力があることから、将来的な顧客として若年層との長期的な関係性の構築に役立つでしょう。

関連記事:VTuber映像制作のすべて!企業プロモーションを成功に導くために必要なこと

VTuber業界トップ企業とは

VTuber業界トップ企業とは、VTuberを用いたビジネスモデルを確立し、世界規模での展開や多様な収益モデルを実現しているリーディングカンパニーのことです。

ここでは、VTuber業界をリードし、多様な収益モデルとグローバル展開を成功させることで、
他企業のベンチマークとなっているホロライブとにじさんじについて解説します。

ホロライブ(カバー株式会社)

ホロライブとは、カバー株式会社が運営する「ホロライブプロダクション」に所属する女性VTuberグループです。
代表的なメンバーには、「ときのそら」「兔田ぺこら」「宝鐘マリン」「星街すいせい」などが挙げられます。

日本のアイドル文化を反映したパーソナリティをもつキャラクターが中心となっており、
所属VTuberは音楽配信やゲーム配信、雑談配信、イベント開催、コラボなどのさまざまな活動を行っています。

また、日本の「ホロライブ」以外に「ホロライブインドネシア」「ホロライブEnglish」「hololive DEV_IS」などのグループを含めて
合計約7,000万人以上のファンがおり、海外からの人気も確立しているといえるでしょう。

ホロライブ公式ページ

にじさんじ(ANYCOLOR株式会社)

にじさんじとは、ANYCOLOR株式会社が運営するVTuber・Vライバーグループです。
代表的なメンバーには、「月ノ美兎」「葛葉」「叶」「壱百満天原サロメ」などが挙げられます。

VTuber・Vライバーの個性を活かした活動が主体となっていることから、配信プラットフォームや配信内容なども個々のメンバーの自主性に任されているのが、にじさんじの特徴です。
そのため老若男女問わずバラエティーに富んだメンバーが在籍しており、個々のメンバーの個性がにじさんじの人気につながっています。

また「にじさんじ」以外にも「NIJISANJI EN」「VirtuaReal」などのグループがあり、海外ファンからも人気を獲得しています。

にじさんじ公式ページ

VTuberビジネスの未来

VTuberビジネスは、エンターテインメント業界を超えた多分野での活用が進み、ますます広がりを見せています。
VTuberを活用することで、自社のマーケティング活動の幅を広げることができるでしょう。

今後の展望としては、メタバースやAI技術との融合により、キャラクター表現やユーザー体験が進化し、新たな収益モデルやマーケティング手法が生まれる可能性があります。
また、海外市場の拡大や多様なファン層の獲得により、VTuber市場の成長性はさらに高まるでしょう。

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