イラストレーターに依頼をする時、「メールに何を書けばいいの?」「失礼にならないか心配…」と悩んでいませんか?
この記事では、イラストの依頼が初心者の人でもメールが書けるように、テンプレや例文を紹介します。
また実際のやりとりの流れや、イメージを伝えるコツ、失礼なメールにならないための注意点も紹介するので、イラストの依頼に不安がある人は一緒に解決していきましょう。
イラスト依頼のテンプレート!必要なのは全部で15項目
イラスト作成を依頼するときは、イラストレーターさんがイメージをしやすいよう、依頼したいイラストの情報を伝えるのがポイント。そこでテンプレを活用しましょう。
人物やキャラクターイラストの場合は、②~⑩の情報があった方がよりイメージしやすくなるそうですよ。分かる範囲でOKなので、具体的な情報を書くようにしましょう。
- 用途や目的(例:SNSのアイコン)
- 全身orバストアップ※
- 性別※
- 年齢※
- 性格(例:元気、大人しい)※
- 髪型や髪の色※
- 目の形や色※
- 表情※
- ポーズ※
- 服装※
- 背景の有無(例:背景をチェック柄にしたい)
- 背景透過の有無
- 希望のサイズ
- 希望のファイル形式
- 希望納期
少し細かいように感じるかもしれませんが、このくらい詳しく伝えた方が要望が伝わりやすくなりますよ。
「背景透過」についての補足と注意点
イラストに詳しくない人は、テンプレートを見て「背景透過って?」と思うかもしれません。
背景透過とはイラストの背景を透明に仕上げる加工のことで、背景を透明に仕上げると、別の背景画像に違和感なく重ねることができます。
反対に背景の透過をしない場合は、別の背景画像に重ねると背景が被って見栄えが悪くなってしまうので、利用目的に合わせて背景透過の有無を決めましょう。
ただし、背景透過のイラストに背景画像を重ねるのは二次加工になるので、トラブル防止のために、イラストレーターさんに「納品後の背景の加工は可能ですか?」などの事前確認を忘れないようにしましょう。
例文を確認!テンプレートの使い方
ここからは上記で紹介したテンプレートを使って、実際に依頼するときのメールの例文を紹介していきます。
メールの文面は、個人で依頼する場合とビジネスで依頼する場合とで、少しだけ内容が異なります。目的に合わせて使い分けてくださいね。
テンプレを使った例文(個人の場合)
個人でイラストを依頼するときは、以下の例文を参考にメールを作成してみましょう。
初めまして。△△(自分の名前)と申します。
○○様のイラストを拝見して、ぜひイラストの作成をお願いしたいと思い、ご連絡いたしました。
なお依頼したいイラストの内容は以下となっております。
用途:ツイッターのアイコン
人物の大きさ:バストアップ
性別:女性
年齢:23歳
性格:大人しい
髪型や髪の色:明るいブラウンのボブ
目の形や色:濃いブラウンのタレ目
表情:笑顔
ポーズ:ピース
服装:パーカー
背景:なし
背景透過:有
サイズ:400×400px
ファイル形式:PNG
希望納期:8月10日(金)
以上の内容で、まずはお見積もりをお願いできますでしょうか。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
なお背景などの二次加工を希望する人は、依頼の段階で確認するようにしましょう。
テンプレを使った例文(仕事で発注する場合)
仕事で発注するときは、以下の例文を参考にメールを書いてみましょう。
初めまして。△△(企業名やメディア名)を運営しております△△(自分の名前)と申します。
○○様のイラストを拝見して、ぜひ弊社の運営するYouTubeチャンネル(掲載先のURL:)で使用するイラストの依頼をお願いしたく、ご連絡いたしました。
依頼したいイラストの内容は以下となっております。
なおキャラクターデザインは資料を添付致しますので、ご確認をお願いいたします。
用途:YouTubeチャンネルのヘッダー画像
人物の大きさ:バストアップ
性別:男性
年齢:20代
性格:明るい
髪型や髪の色:黒髪の短髪
目の形や色:黒色で柔らかい印象
表情:口を結んだ笑顔
ポーズ:ガッツポーズ
服装:スーツ
背景:あり
背景透過:無し
サイズ:2560×1440px
ファイル形式:PNG
希望納期:6月12日(火)
予算:30,000円~40,000円
以上です。
ご不明な点などがございましたらご連絡ください。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討の程よろしくお願いいたします。
――――――
△△(企業名など)
△△(自分の氏名)
MAILl:△△(自分のメールアドレス)
HP:△△(企業のHPアドレス)
――――――
ビジネスで依頼する場合は、テンプレートの内容のほかに、メールの最後に署名を記載しましょう。
また、掲載予定先のURLや予算を書き添えて、自社のキャラクターなどの資料を添付すると親切ですよ。
テンプレを使った例文(ダイレクトメールで送る場合)
DM(ダイレクトメール)で依頼するときは、まずは「依頼を受けてもらえますか?」と相談のメールを送りましょう。
この時、相手がどのような用件のメールなのか分かりやすいよう、件名に用件を書くのがポイントです。
お忙しいところ失礼いたします。
△△(自分の名前)と申します。
○○様のイラストを拝見して、ぜひイラストの作成をお願いしたいと思い、ご連絡いたしました。
お忙しいところ恐れ入りますが、お目通し頂けますと幸いです。
なお依頼したいイラストの内容は以下となっております。
使用用途:ツイッターのアイコン
人物の大きさ:バストアップ
背景:なし
背景透過:有
サイズ:400×400px
ファイル形式:PNG
予算:6,000円
希望納期:6月6日(金)
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討の程よろしくお願い申し上げます。
△△(氏名)
TEL:XXX‐XXXX- XXXX
MAIL:XXXXX@XXXXXXXX
もしも希望の支払い方法があるときは、予算に「お支払いは○○でお願いしたいです」などと書き添えましょう。
イラスト依頼のポイント!大切なのはイメージのすり合わせ
イラスト作成の依頼で大切なポイントは、イラストレーターさんとイメージの共有をすること。
そのためには依頼のときのやりとりで、イメージをすり合わせていくことが大切です。
「テンプレートに書く内容がイマイチ整理できない…」という人は、つぎに紹介する準備の手順に沿って、書く内容を一緒に整理してみましょう。
イラスト依頼をスムーズに!見積もり前に準備しよう
テンプレートに何を書いたらいいのか分からない…という人は、依頼をする前に自分の要望を整理しておくと、スムーズにやりとりができますよ。
事前に依頼内容をしっかりと整理しておくと、トラブルの防止にもつながるので、準備の1~8の手順に沿って準備していきましょう。
準備1. 依頼するイラストの用途(使い道)をはっきりさせよう!
どのような使い方をしたいのか、何に使うイラストなのか、がはっきりしていないと、イラストレーターさんとのイメージの共有が難しくなります。
そのため、依頼前に以下のように自分が使いたい用途をはっきりさせましょう。
- SNS(ツイッターやインスタグラム)のアイコンに使いたい
- ブログの吹き出し画像に使いたい
- YouTubeのヘッダーに使いたい
使い道が具体的なほうが、イラストレーターさんも依頼内容を把握しやすくなり、スケジュールも立てやすく、納期の調整もしやすいそうですよ。
準備2. 依頼したいイラストのイメージを言語化してみよう!
依頼したいイメージがぼんやりしていると、イラストレーターさんはどのようなイラストを書いていいのか迷いやすく、完成したイラストが「イメージと違う…!」なんてことも起きかねません。
依頼の前に、以下の例のように依頼したいイラストのイメージを具体的に言語化してみましょう。
- イメージカラーはオレンジ
- ポップで明るい雰囲気
- ふわっとした優しい雰囲気のイラスト
- 色はくすみカラーを希望
- シンプルにしたい
- 背景にもイラストや柄を入れて華やかにしたい
上記は一例ですが、理想のイラストを形にするためには、具体的なイメージを伝えるのがポイントです。
もしもイメージを言葉にするのが難しいときは、参考画像などを添付して「画像みたいな感じにしたいです」と伝えてみましょう。
やりとりの実績数が多いイラストレーターさんであれば、「色はどうしますか?」など、親身に聞いてくれる人も多いですよ。
準備3. 依頼するイラストのサイズを確認しよう!
イラストの用途によって適切なサイズがあるため、依頼するときは用途に合わせたサイズを指定しましょう。
以下にSNSのアイコンやヘッダーのサイズを記載しますので、参考にしてみてください。
Twitter(アイコン) | 1500×1500px |
Twitter(ヘッダー) | 400×400px |
Instagram(アイコン) | 320×320px |
Facebook(アイコン) | 128×128px(パソコン:170×170px) |
Facebook(ヘッダー) | 640×360px(パソコン:820×312px) |
なおサイズが分からないときは、「○○ イラスト サイズ」などで検索してみましょう。
準備4. 依頼するイラストの予算を決めよう!
やりとりをスムーズに進めるためには予算を伝えるのも大切なので、依頼の前に自分が支払える金額を決めておきましょう。
支払える金額に融通が利くときは、「5,000円~6,000円」とざっくりしていても大丈夫。
なおイラストの作成依頼では、支払い額が基本料金とオプション料金を合わせた金額になるのが一般的です。
イラストレーターさんによっては、プロフィールや受注ページなどに基本料金とオプション料金、受注可能な最低価格を記載しているので、チェックしてみましょう。
準備5. 依頼するイラストの希望納期を決めよう!
依頼の段階で自分が希望する納期がはっきりしていると、イラストレーターさんも依頼を受けられるかの判断がつけやすくなり、メールのやりとりもスムーズにできます。
イラストレーターさんは専業の方や副業の方など様々なので、依頼から納品までにかかる日数も大きく異なります。
イラストレーターさんの都合で予定よりも日数が必要になっても慌てずにすむように、余裕をもって納期を決めましょう。
準備6. 依頼したいイラストのファイル形式(フォーマット)を確認しよう!
希望するファイル形式がある場合は、依頼のときに伝えるとスムーズなやりとりができます。
納品の段階になって「変更したいです!」となると、イラストレーターさんの負担になるだけでなく、トラブルに発展する可能性もあるため、事前に決めておきましょう。
ファイル形式にこだわりがない人は問題がありませんが、希望のフォーマットがある場合は、依頼するメールで「納品はPNG形式を希望しています」など、伝えられるとトラブル防止になりますよ。
依頼前に、自分が希望するファイル形式をはっきりさせておきましょう。
準備7. イラストを二次利用するのか考えておこう!
以下の例のように、依頼のときに決めたイラストの使い道とは別の使い方をすることを二次利用といいます。
- 「SNS用のアイコン」を「Webサイト(ブログなど)のアイコン」に使う
- 「SNS用のアイコン」を「名刺の顔写真」として使う
イラストには著作権があり、納品のときに譲渡しない限りは、著作権はイラストレーターさんのもの。
そのため、許可なく加工したり別の使い方をすると、著作権の侵害に該当する恐れがあるため注意が必要です。
トラブルを防止するために、依頼の前に必ず二次利用の有無を確認し、実際に二次利用する時はイラストレーターさんの許可をもらってからにしましょう。
準備8. イラストレーターさんの実績をチェックしておこう!
実績の多いイラストレーターさんであれば、やりとりになれている可能性が高いです。
「上手くやりとりできるかな…」と不安がある人は、実績の多いイラストレーターさんを選ぶのもひとつ。
やりとりで分からないことがあっても、親身になってくれるかもしれません。
やりとりの流れをチェック!イラスト作成の「依頼から納品まで」
テンプレートや準備を見たところで、つぎは実際の依頼から納品までの流れを確認しておきましょう。
実際のやりとりの流れが分からず、依頼するのが不安な人は参考にしてみてくださいね。
流れその1. イラスト依頼のメールを送る
まずは依頼したいイラストレーターさんに、依頼のメールを送ります。
イメージが伝わるよう、先ほど紹介したテンプレートを活用して、内容を詳しく書いて送るのがポイントです。
流れその2. イラストレーターさんからの回答に返信する
依頼のメールに対して、イラストレーターさんからメールの回答が返ってきます。
このときに依頼内容に対する質問や、オプション料金の案内などがあるので、イラストのイメージのすり合わせをしながらやりとりをしましょう。
また契約に進んだ場合は、この段階で支払い手続きをおこなうのが一般的です。
流れその3. テンプレの内容をもとにラフ画を作成する
テンプレの内容やメールでのやりとりをもとに、イラストレーターさんがラフ画と呼ばれる下書きを作成します。
ラフ画の作成が完了すると、イラストレーターさんが提出してくれるので、イメージと違った場合は、修正して欲しい箇所などを伝えましょう。
流れその4. やりとりをしながらラフ画を完成させる
メールでやりとりを重ねて、ラフ画を完成させていきます。
イラストレーターさんにもよりますが、ラフ画が完成したあとは大幅な修正を行わないのが一般的です。
要望や修正して欲しい箇所がある場合は、この段階ですべて伝えるようにしましょう。
流れその5. イラストを清書して完成させる
最後に、完成したラフ画を清書する工程に入ります。
イラストが完成するまでの期間は、イラストレーターさんや納期によって異なりますが、完成したイラストが納品されたらやりとりは完了です。
失礼なメールはNG!イラストを依頼・発注するときの注意点をチェック
やりとりの流れをおさえたあとは、メールを送るときの注意点を見ていきましょう。
失礼なメールは依頼を受けて貰えない可能性が高くなるため、依頼前に「失礼はないかな?」と必ずチェックしてくださいね。
注意点その1. 敬語を使ってメールを送る
イラスト依頼のメールでため口や砕けた文章を使う人がいますが、イラストの依頼はお金が発生するやりとりなので、敬語を使うなどのビジネスマナーが欠かせません。
また顔が見えないやりとりになるため、相手への敬意が欠けた言動はNG行為。
調べながらでもOKなので、メールは必ず敬語を使って送りましょう。
注意点その2. マナーを意識したコミュニケーションをする
敬語以外にも、気をつけたいマナーがいくつかあります。
ため口NGは基本ですが、絵文字やスラングもNGです。また、早朝や深夜にメールするのもマナー違反。
メールのやりとりになるとマナーがおろそかになってしまう人がいますが、対面のコミュニケーションを想像して「これは失礼にならないかな?」と考えてみましょう。
注意点その3. 返信は2日以内に送るよう心がける
イラストの依頼は、よく知らない相手とやりとりをすることになるため、返信を早めに送ることも大切です。
よく知っている相手であれば、返信が遅くても不安にならないかもしれませんが、よく知らない相手からの返信が遅いとなれば、不安になったり印象が悪くなったりするかもしれません。
印象が悪くなると依頼を引き受けて貰えない可能性もあるので、返信は2日以内に送るのが理想です。
もしも事情があって遅くなってしまう場合は、返信が遅くなることを理由と一緒に事前に伝えるとお互いに気持ちの負担を減らすことが出来るでしょう。
注意点その4. 依頼内容は詳しく伝える
依頼したい内容を具体的に伝えると、イラストレーターさんはイメージがしやすくなり、やりとりもスムーズに進められます。
依頼の前に要望を整理して、出来るだけ詳しく依頼内容を伝えるようにしましょう。
またイラストレーターさんによっては、二次利用・二次加工を禁止している人もいます。
トラブルを防止するためにも、依頼のときに使用用途や使い方をしっかりと伝えるようにしましょう。
注意点その5. 必ず名前や連絡先を書く
お金が発生する以上、相手に自分の名前を名乗るのもマナーです。
また、ダイレクトメールなどで依頼する場合は、必ず名前と連絡先を明記するようにしましょう。
ビジネスで発注する場合は、企業名や組織名、担当部署、名前、メールアドレスを書くのが最低限のマナーです。
こんな時どうすれば?イラスト依頼で困ったときのQ&A
イラスト依頼に慣れていないと、「こんな時どうすればいいの?」と困ってしまうこともあるでしょう。
そんな時は、以下のQ&Aを参考にしてみてください。
Q1. 依頼前に気軽な相談をしたい。どのようにメールすればいい?
A1. まずは「○○用のイラストの依頼を検討しています。よろしければお受け頂ける条件などをご教示頂けないでしょうか」などとメールしてみましょう。
Q2. 納期間近なのにまだラフ画が送られてきません。催促しても大丈夫?
A2. 催促しても大丈夫です。「納期が近付いておりますが、依頼したイラストの進捗状況はいかがでしょうか。」などとメールしてみましょう。
Q3. イラストレーターさんが音信不通になりました。どうすればいい?
A3. キャンセルを視野に、「○○日以内に返信頂けない場合はキャンセルさせて頂きます」とメールを送ってみましょう。期限を過ぎても返信がない場合は、残念ですが依頼のキャンセルをおすすめします。
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