さまざまな表現ができる動画ですが、なかでもインパクトが強いのは壮大さや衝撃を感じる映像ではないでしょうか?動画は異なる素材を合成して作れるので、現実的には難しいものさえ簡単に作れます。そこが、動画作成の面白いところでしょう。
そのような映像を作るには、素材だけではなく合成可能なソフトが必要です。今回は動画を合成したい人に向けて、合成する意味や活用法、合成編集機能のあるソフトなどをご紹介します。
動画を合成する意味は?
動画の合成にはどのような意味があるのでしょうか?メリットとして考えられるのは、主に以下のような点です。
人物を抜き出して背景を差し替えられる
動画制作では、映像から人物だけ切り抜くクロマキー合成という技術がよく使われています。人物だけを切り抜くと自動的に背景がカットされるため、そこに新たな画像を差し込めるのです。背景だけ変えたい場合には、合成機能が役立ちます。
参考記事:動画から人物だけ切り抜きする方法は?おすすめアプリ&フリーソフト
著作権や肖像権などの問題を解消できる
ビデオカメラで撮影した映像を素材に動画制作する人も多いですが、映像によっては意図しないものが映ってしまうこともあります。
著作権・肖像権にかかわるものなどはとくに注意が必要でしょう。このようなものを消したいときにも合成は便利です。
マンネリ化を防げる
合成機能を使うとさまざまな素材を組み合わせられるため、通常とは一味違った映像を作れます。新しい雰囲気に仕上げたいときや、いつも同じ編集になりがちだと悩んでいる場合など、マンネリ化を防ぎたいときにもおすすめです。
動画合成の活用法
合成を使うとさまざまな表現が可能です。アイデア次第では、今まで見たことがないような新しい作品も作れるでしょう。ここではおもな活用法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
ファンタジックで壮大な世界観を演出
背景を古代や宇宙にすると、壮大なファンタジーの世界観を簡単に作りだせます。このような映像は現実では撮影できないので、合成機能ならではの編集といえるでしょう。
透明人間や分身など不思議な動画にも!
クロマキー合成の機能をうまく使うと、体の一部を透明化できます。また、人物を合成して分身させるといった編集も可能なので、不思議で面白い動画を作りたいときに活用できるでしょう。
ディープフェイク動画で別人に!?
ディープフェイクとは、AIのディープラーニングを活用して人物の顔を別の人物のものに差し替える技術です。このような合成を使えば別人になりきれるため、ジョーク動画を作りたいときにちょうど良いでしょう。ただし、なりすましなどの悪用は厳禁です!
フリーで使える合成可能な動画編集ツール
動画編集の可能性が広がる合成機能ですが、利用するには相応のソフトが必要です。ここでは無料で使える合成可能なソフトをご紹介します。
AviUtl
フリーで公開されている多機能の動画編集ソフトです。合成のほかにも、フィルター、カット、連結、ノイズ除去、色調補正、リサイズ、圧縮、フレームレートの変更など、さまざまな機能が使えます。
プラグインのインストールにより機能を追加できるので、自分好みに使い倒したい人にもおすすめです。対応OSはWindowsです。
外部サイトへ:AviUtl
Video Pad
本格的な動画編集ソフトで、特殊エフェクトや切り替え効果を使って簡単に動画を作成できます。クロマキー合成が手軽に使えるほか、3D動画編集、2Dから3Dへの変換、文字入れ、字幕、エンドロールなども可能。シンプルな編集画面で、動画編集初心者でも操作しやすいです。
無料版と有料版があるので、まずはフリーで試してみると良いでしょう。対応OSはWindowsとMacです。
外部サイトへ:Video Pad
プロ仕様!合成に使える有料動画ソフト
動画編集ソフトにはさまざまなものがあり、プロが利用する本格派の商品もあります。ここでは合成可能な有料ビデオ編集ソフトをご紹介しますので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
Vegas Pro17
有名ゲーム会社のクリエイターも利用している映像編集ソフトです。プロ御用達といわれるソフトですが、初心者でも使いやすいのが特徴。映像編集のほか、音楽・音声ファイルの編集、4K編集にも対応しています。
画面レイアウトを自由に調整できたりキーボード・ショートカットをカスタマイズできたりと、自分好みに設定変更できるのも嬉しいところでしょう。
対応OSはWindowsです。
外部サイトへ:Vegas Pro17
HitFilm Pro
多彩な機能を網羅したプロ仕様の映像ツールです。映像編集をはじめ、モーショングラフィックスやビジュアルエフェクト制作のすべてを実現しており、合成はもちろん、定番エフェクトツールやトランジションなど多数の機能を搭載しています。
4K、8Kサイズのプロジェクトにも対応。最新バージョンでは、After Effectsプラグインも一部利用できます。
対応OSはWindows、Macです。
外部サイトへ:HitFilm Pro
まとめ
合成機能を使えば、動画の表現幅が一気に広がります。一見合成には見えない精巧なものから、わざと合成だとわかるようにするものまで、さまざまなパターンの映像が作れて便利でしょう。
素材そのものは別に用意する必要がありますが、完成映像をイメージしながら素材選びをするのも楽しいかもしれません。
この機会に合成機能のあるソフトを使って、一味違う映像を作ってみてはいかがでしょうか?