動画撮影に必要な機材といえば真っ先にビデオカメラを思い起こす人も多いでしょう。しかし動画の質を気にするならマイクもこだわったほうが良いかもしれません。
クリエイターによって作る動画はさまざまですが、この動画の種類によって適切なマイクは変わってきます。
自分に合ったマイクを選ぶにはどうしたらよいでしょうか?
今回は動画撮影用のマイクについて知りたい人に向けて、マイクの重要性や特徴、動画ごとのおすすめマイク、録音時の注意点などについてご紹介します。
マイクの重要性とは?
録音できればそれでいいと思ってしまいそうですが、マイクの種類によって録音のレベルは異なります。
マイクにはどのような重要性があるのでしょうか?
作品のクオリティーにかかわる
動画の質はサウンドに左右されるといっても過言ではありません。そのためマイクにこだわるのも重要です。
どんなに人気の動画でも、サウンド面がいまいちだと視聴者が飽きてしまうこともあるので注意しましょう。
視聴回数に影響することも…
音声が途切れ途切れだったり音量調節がうまくできていなかったりすると、視聴しづらい動画になり視聴率が下がる可能性があります。
きれいなサウンドに仕上げれば、多くの作品を見てもらえるでしょう。チャンネル登録数も上がるかもしれません。
マイクの特徴と使い方
マイクにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴があります。
ここではマイクの特徴と使い方についてご紹介します。
モノラルとステレオ
マイクにはモノラルとステレオがあり、モノラルマイクは1種類の音のみ、ステレオマイクは2種類の音を収録できます。
モノラルマイクで録音したものは再生するスピーカーがステレオでもモノラルになり、ステレオマイクで録音したものはスピーカーによってステレオかモノラルかが変わります。臨場感を出したいときは、立体感のでるステレオマイクがおすすめです。
さまざまある指向性
マイクには「指向性」というものがあります。これは、そのマイクがどのくらいの範囲で集音できるかを表します。
- 単一指向性:正面の音を拾い、周囲の音はあまり拾わない。特定の音だけを集音したい場合に便利。
- 鋭指向性:単一指向性より狙った音を集音しやすい。マイクを向けた方向以外からの音は抑制する。
- 双指向性:マイク正面or背面からの音を拾いやすく、側面からの音は拾いにくい。
- 無指向性:全ての方向から同じ感度で集音できる。特定の音だけ拾い上げることはできない。
状況を見て使い分けよう!
指向性は角度でも表記され、マイクの周囲を360度としたときの集音範囲を数字で表します。
たとえば「0度」だと、会話やソロ演奏など広がり感の少ないものを集音しやすく、「120度」ならコンサートなど広がり感のある音や近くの音を拾いやすいです。集音範囲が違うので、シーンによって使い分けると良いでしょう。
動画の種類ごとのおすすめマイク
動画のジャンルによって撮影&録音に適したマイクは異なります。
ライブ動画はピンマイクやショットガンマイク、キャプチャー動画はコンデンサーマイクやヘッドセットマイクがおすすめです。各マイクの特性をご紹介しますので、参考にしてみてください。
ピンマイク
ライブ動画で1番使われているマイクです。身近な音を拾え、ホワイトノイズも少なく音質もクリア。
ただし服がこすれるような音が入ってしまうこともあるので注意が必要です。マイクやコードが見えるため、それを念頭に置いて撮影すると良いでしょう。
ショットガンマイク
指向性が高いマイクで、向けたところの音を拾えます。複数人で撮影する際、一人一人がピンマイクをつける必要がないので便利かもしれません。
2m程度であれば野外でもきれいに音を拾えます。別途アクセサリーをセットで購入するとノイズを少なくできて便利です。
コンデンサーマイク
ラジオ番組などでもよく利用されているマイクです。
基本的に手に持って使用しますが、マイクスタンドがあれば作業しながらでも録音できます。編集でノイズ除去すれば音質もかなりクリアになって良いです。
ヘッドセット型マイク
マイクスタンドを購入しなくても、マイクを側面から出せます。
パソコンを操作しながらの録音も可能なので便利でしょう。ピンマイクと違い、激しく動いてもノイズが入らないのが特徴。比較的安価で購入できます。
クリアに音声録音するための注意点
音声録音時にはどのような点に注意すれば良いでしょうか?ここではクリアに音声録音するための注意点を3つご紹介します。
余計な音やノイズを排除する
防音用の道具などを使って、余計な音が響かないように注意しましょう。
冷蔵庫やエアコンなど騒音の大きな家電からは離れて撮影し、スマホもマナーモードにしておきます。
しっかりマイクやカメラを確認する
マイクテストを行ったり、音声入力の接続を確認したりすることも重要です。
適切なマイクを選択しているか、十分な音量で録音できるかがチェックできるでしょう。別途電池が必要な機器の場合は、予備も用意しておきます。
録音テストをして発声を調整する
録音中はできれば誰かにモニタリングしてもらうと良いです。1人で作業する場合は、録音テストを行って自分で聴いてみるのがおすすめです。
聞きやすい発声になっているか確認し、聞きづらければ適宜調整します。
まとめ
マイクを使いこなせば、ほかの動画と差別化できます。動画のジャンルによって適切なマイクは違うので、内容に合った機能をもつ製品を用意しましょう。
マイクは高価なものも多いですが、初めての場合はまず安価なもので試してみると安心かもしれません。慣れてきたら、少しずつ機材をグレードアップさせて、動画の質を上げていくことをおすすめします。