「フリーランスのイラストレーターになりたいと考えているけれど、何をどうしていいのかわからない」
「会社を辞めるのは不安だけど、将来的にはフリーランスのイラストレーターとして仕事をしたい」
「フリーランスになりたいけれど、収入面が不安」
上記のように悩んでいませんか?
時間や場所に縛られずに仕事ができる反面、不安要素も多いフリーランスですが、ちょっとした工夫や努力で改善できることがたくさんあります。
この記事を読むと、下記の内容についてわかります。
- フリーランスになる前に準備しておくべきこと
- フリーランスのイラストレーターの仕事の取り方
- 安定した収入を得るために必要なスキル
これからフリーランスのイラストレーターになりたいとお考えの方はぜひ最後までご覧いただき、足元をしっかり固めて歩き出しましょう!
フリーランスのイラストレーターとして活動する前に準備すること
フリーランスになる前に、準備しておくべきことがあります。
フリーランスになった後ではできないこともあるので、これからご紹介する7つのポイントは確実に押さえておきましょう!
- 人脈を作っておく
- クレジットカードを作る
- 仕事用口座の開設
- 家を借りる
- お絵かきソフトや液タブの準備
- SNSの運用
- ポートフォリオの制作
詳しく解説します。
1.人脈を作っておく
フリーランスのイラストレーターは一人でもできる仕事ですが、人脈は仕事をもらえる窓口になる可能性があります。
フリーランス白書2022年によると「フリーランスとして働いている人の6割以上が、知人の紹介で仕事をもらった経験がある」というほどです。
上記より、いかに人脈作りが重要かお分かりいただけると思います。
フリーランスになる前からフリーランスになることを公言し、準備を進めておくことも大切です。
2.クレジットカードを作る
クレジットカード・電子マネーなどの専門家【最上天晴氏】によると、クレジットカード審査の申込書に「自営業」「フリーランス」と記載すると、審査に落ちることが多いようです。
理由は簡単で、フリーランスは「収入が安定している」という評価をされづらいから。
クレジットカード会社が審査のときに求めているのは安定した収入です。
しかし給与が毎月安定している会社員とは違い、フリーランスは、売り上げも仕入れや設備投資などの経費も安定しない傾向があります。
クレジットカードを発行したいとお考えの方は、フリーランスになる前に審査を受けておきましょう。
3.仕事用口座の開設
フリーランスとして仕事をするには、報酬の振込や経費の証明のために銀行口座を持っておくと便利です。
- 会計管理がしやすくなる
- 事業の財務状況が明確になる
- クラウド型会計ソフトを有効に利用できる
- 税務調査への対応がスムーズにできる
仕事用口座を持つメリットには上記の4つがあげられます。
事業に使ったお金を管理できるので、確定申告がスムーズにできますし、万が一確定申告に不備があった場合にも税務調査の対応が楽になります。
さらに、口座開設の際に口座名を屋号にしておく(開業届けを出している場合作成可能)と、クライアントからの信頼度を高めることもでき、契約先に本名を伝えずとも仕事ができます。
4.家を借りる
一般的に、フリーランスは会社員に比べて入居審査に通りにくくなります。
実際にtwitter上ではこんな声があがっていました。
クレジットカードの発行審査と同じように、収入が不安定であると思われることが理由の1つです。
賃貸物件の場合、収入の金額だけでなく安定性も審査の対象になるため、月によって収入がバラバラのフリーランスは不利になりやすい傾向があります。
特にフリーランス一年目の場合は、過去の収入が証明できないことから通常の審査通過が難しくなっているというわけです。
不動産会社のなかにはフリーランスの利用に特化したサービスを実施しているところもあるものの、その数は非常に少ないため、家を借りたい場合は独立する前に契約しておくことをおすすめします。
5.お絵かきソフトや液タブ、画材の準備
フリーランスになるための基盤ができたら、次は仕事をするための道具をそろえましょう。
何が必要かは人によって異なるため、下記の表は参考程度にご覧ください。
デジタルイラストを描く場合
性能の良いパソコン | デジタルで描く場合は高い解像度で描いた方が仕上がりがきれいに。 モニターが大きければ、イラストを拡大しても広範囲を表示できるので、作業効率が上がる。 |
液晶タブレット | デジタルで絵を描くときに紙と鉛筆の役目を果たすのが液晶タブレット。 ショートカットボタンがあるものや、パソコンとの接続ケーブルが少なくて済むものは操作効率が上がる。 |
イラストソフト | イラストソフトは無料のものからスタートしてもOK。 ソフトによって画面の見やすさや操作の仕方が異なるため、何種類か試してみるのもおすすめ。多くのイラストレーターが愛用しているのはCLIP STUDIO PAINTソフト。 |
アナログイラストを描く場合
鉛筆 | 鉛筆は芯の硬さ・色の濃さなども判断基準にして選ぶ。 デッサンに欠かせないアイテム。 |
消しゴム | 鉛筆同様に絵を描くときには欠かせない。 固形のゴムだけでなく、練りゴムも有効。 |
色鉛筆などの画材 | 色鉛筆・絵具・コピックなど、スタイルによって選ぶ画材は異なる。 イラストレーターとして出発する前に買いそろえておく。 |
スキャナ | 画像をパソコンに取り込むために使用する。 色や明るさを調整して完成度を高められる。 |
6.SNSの運用
イラストレーターとして知名度を上げたいなら、SNSの活用がおすすめです。
TwitterやInstagramなどでアカウントを作成し、自分の作品をより多くの人に見てもらうために準備しましょう。
ファンが増えれば話題になり、SNSを活用している企業の目にとまる可能性もあります。仕事を依頼してもらえることにつながるため、チャンスを掴むためにぜひSNSの運用に力を入れてみてください。
7.ポートフォリオの制作
ポートフォリオは、クライアントがイラストレーターに仕事を依頼するかどうかを判断する大切な材料です。公開が可能なイラストを集めて、営業ツールとなるポートフォリオを作成しましょう。
以下の3点についてご紹介します。
- ポートフォリオの形式の具体例
- ポートフォリオに載せる内容
- 見やすいポートフォリオとは?
ポートフォリオの形式の具体例
ポートフォリオの形式にはウェブサイトや冊子など、複数の形があります。
活躍したいジャンルによってもポートフォリオの形式は異なりますが、ここではウェブサイトにポートフォリオを載せているイラストレーターを一部ご紹介します。
どのサイトを見ても「誰のサイトなのか」が明確にされており、ひと目見ただけでどんな雰囲気の作品を作っているのかがわかりますね。
シンプルながらもわかりやすい、そんなポートフォリオの制作を心がけてください。
ポートフォリオに載せる内容
ポートフォリオを作る際に念頭に置いておかなければならないのは、画集を作るわけではないということです。ポートフォリオを見たクライアントが知りたい内容を考慮し、掲載する要素を決めましょう。
以下の3点は掲載必須情報です。
プロフィール(経歴) | 名前、連絡先などの基本情報とともに、重要なのが経歴です。 「デザインの専門学校へ通っていた」「制作会社で何年間働いた」など経歴を書くことによってクライアントからの信頼が高まります。 |
作品についての情報 | 全ての作品に説明文を入れます。 「この絵にはこんな気持ちを込めました」という抽象的なものではなく「クライアントからこんな要求があり、こんな企画で使用するものなので、こんな工夫をしました。」という具体的な内容を掲載します。 クライアントにとっては、依頼したときにどう解釈してどう作品を仕上げてくれるのかが重要なので、依頼した後の想像がつくような情報を盛り込みましょう。 過去に仕事をした経験がなく、自主制作している場合には「仕事として発生していたらどうするか」という視点で書きます。 |
納品までの流れ | クライアントに、より具体的にイメージしてもらうため、どのような流れで仕事が進むのかを掲載します。 依頼をいただいた場合、どれくらいの日数でどの工程が終わるのかを伝えられれば、クライアント側がシミュレーションしやすいので仕事獲得につながります。 |
見やすいポートフォリオとは?
ポートフォリオを作るときは、見やすさを心がけましょう。
仕事を頼むとなると、クライアントは大勢いるイラストレーターの中から一人を選ばなければなりません。
その際に、見やすく目にとまりやすいポートフォリオにする工夫が非常に重要です。
ポートフォリオのレイアウトに凝りすぎると、肝心の作品のイメージが弱くなる可能性もあります。
クライアントが考えるのは「この作品が使えるかどうか」なので、周りの装飾やデザインはあまり判断材料になりません。
シンプルで、作品に目を向けられるようなポートフォリオがおすすめです。
フリーランスのイラストレーターになるには?
フリーランスのイラストレーターになる方法は主に3つあります。
- すぐに独立してフリーランスになる
- 企業に就職してからフリーランスを目指す
- 学校で勉強してからフリーランスになる
それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
すぐに独立してフリーランスになる
専門学校や就職を経由せず、すぐにフリーランスになる方法です。
ここで考えられるメリット・デメリットを解説します。
メリット | スキルがあり、実力が高い人はすぐに仕事をもらえて収入につながる。 |
デメリット | 人脈が少ない場合は仕事を探すのに苦労する可能性がある。 過去の実績がないと判断され、クライアントから信頼されにくい。 |
すぐに独立してフリーランスになる場合は実績がないので、人脈作りから積極的に動かなければいけないので、かなり難易度は高めです。
自分のスキルに自信があり、早く仕事がしたい人にはおすすめですが、強いビジョンがない限り厳しい道のりになるかもしれません。
企業に就職してからフリーランスを目指す
フリーランスになる前に、経験を積むため企業に就職する人もいます。ここで考えられるメリット・デメリットを解説します。
メリット | 会社で人脈を広げられる。 3年以上の実務経験がある方が仕事を受けやすいといわれる。 安定した収入があるため資金をためやすい。お金の心配が少ない。 |
デメリット | 早くフリーランスになりたい人にとってはもどかしく感じる。 |
人脈を作れる・経験を積めるので独立してから仕事探しに苦労したくない人や、確実なステップを踏んでおきたい人におすすめです。
「クリエイターワークス研究所」がクリエイター411名に行った「仕事満足度」アンケート調査からは、会社員でさまざまな経験を積んだあと、新たなチャレンジとしてフリーランスになっている人が多いようです。
学校で勉強してからフリーランスになる
デザインの専門学校などで勉強してからフリーランスになる方法です。ここで考えられるメリット・デメリットを解説します。
メリット | 基礎が身につき、必要な技術が効率よく学べる。 授業で企業と作品を作ることもあり、実際の仕事に近い経験ができる。 人脈ができる。在学デビューも。 |
デメリット | 授業料がかかる。 自分の学びたいことと実際の授業の内容が違うことがある。 |
お金はかかるものの、着実にスキルを身につけたい人におすすめの方法です。
おすすめのイラスト専門学校3選!
しっかり勉強してからフリーランスのイラストレーターを目指したい方に、おすすめの専門学校を選出しました。
- 代々木アニメーション学院
- アミューズメントメディア総合学院
- ヒューマンアカデミー
オンラインで隙間時間に学ぶ・学校に通って学ぶなど、カリキュラムが豊富なので、自分に合うスタイルを選んでくださいね。
代々木アニメーション学院
代々木アニメーション学院はエンターテインメントに特化した有名校で、40年以上にわたる歴史があります。イラストスキルだけでなく関連した技術やノウハウを実践的に身につけられますよ。
週5日のコースだけでなく、社会人向けの夜間コースや週一回のコース、さらにフルリモートのコースも人気です。
アミューズメントメディア総合学院
アミューズメントメディア総合学院では、学習の過程で外部企業と連携した商品開発をしているので、在学中から商品を市場に送り出せる実践的なスクールです。
東京・大阪の学校へ通って2年間しっかり学習するため、より深く、じっくり学びたい人におすすめです。
ヒューマンアカデミー
ヒューマンアカデミーは1996年の開校以来、3.5万人以上の卒業生を排出している有名校です。
週1回、3時間からスタートできるコースや、完全に自宅で受講できる通信講座も豊富なので、費用や時間をおさえて絵を上達させたい人に多く利用されています。
フリーランスのイラストレーターが仕事を獲得する方法
仕事を得るために活用できる場所は、意外とたくさんあるものです。ここでは7つの方法をご紹介します。
- クラウドソーシングを利用する
- コンテストに応募する
- ブログやSNSで情報発信する
- エージェントを利用する
- 会社への持ち込みや直接営業
- 友人からの紹介
- コミッションサイトを利用する
詳しく解説します。
1.クラウドソーシングを利用する
クラウドソーシングとはインターネットを活用して仕事を受注・発注するサービスのことです。無料で利用できるものが多いので、フリーランスとして活動を始めたら登録しておいても損はありません。
主なクラウドソーシングサイトを3つご紹介します。
Lancers | 案件数が非常に多く、全くの初心者であっても仕事がもらえることもある。実績作りのための利用におすすめ。 |
クラウドワークス | 登録しているワーカーの数が日本一の大手サイト。 クライアントも多いので、仕事を探しやすい。 |
ココナラ | 自分自身のスキルを出品し、クライアントからの依頼を待つ。 ポートフォリオが既にできている人や、既にイラストレーターとしての経験がある人におすすめ。 |
クラウドソーシングの特徴は、案件ごとの発注が多いことです。
ただし、一回仕事をしてそれっきりということもよくあるため、本気で稼ぎたいなら複数のサービスを活用して仕事探しをすることをおすすめします。
また、単価が低い案件が多いので、初心者さんの経験稼ぎの場として活用してみてください。
2.コンテストに応募する
イラストレーターが数多く参加するコンテストがたくさん開催されています。コンテストで入賞できれば自分の作品が商品パッケージに採用されたり、次の仕事に繋がったりすることも。
コンテストの情報は下記のようなサイトから確認できます。
登竜門 | 日本最大級のコンテスト情報サイトで、大手企業による作品募集も豊富。 |
公募ガイドONLINE | 漫画・イラスト・ロゴなど募集内容が豊富。 |
コンテストでの実績があると、クライアントからの注目度も上がり、実力のアピールにもなるので、時間があるときにぜひチャレンジしてみてください。
3.ブログやSNSで情報発信する
自分が作ったポートフォリオを多くの人に見てもらえるように、インターネット上でアピールしていきましょう。直接つながりのなかった人にまで、作品を通して自分の強みを発信することができますよ。
さらに、投稿している作品にファンがつけば、仕事獲得へのきっかけがさらに増えます。
今やInstagramやTwitterで仕事がとれる時代です。
「イラストレーター白書2019」の調査結果でも、デビューのきっかけがSNSだと回答した人が最多でした。ぜひ、積極的な情報発信に力を入れてみてください。
4.エージェントを利用する
エージェントはクラウドソーシングに比べ、大手企業から受注した案件を多く抱えている企業とマッチングできることが多く、高単価な仕事を安定して獲得できる可能性が高いです。
具体的には以下のようなサービスが展開されています。
cone | 個人と法人の間に入って、仕事の紹介をしてくれる。 大手企業からの仕事を受けることも。 |
ITプロパートナーズ | 企業と直接契約しており仲介手数料がかからないことから、クリエイターが受け取る報酬が高い傾向がある。 |
さらに、エージェントを利用する最大のメリットは、クライアントとクリエイターの間に入って契約手続きのサポートをしてくれるということです。
フリーランスになりたての方でも安心して活用できます。
5.会社への持ち込みや直接営業
自分がやってみたいと思う仕事や、携わってみたい会社があれば、直接営業して仕事を得る方法もあります。
対面で話をするため、自分の人となりや熱意まで理解してもらえるうえ、人脈を広げることにもつながります。最初は仕事が取れなくて苦しいかもしれませんが、営業する意味は確実にありますので、ぜひトライしてみてください。
6.友人からの紹介
仕事を得る手段として、友人から紹介を受ける機会は多々あります。
フリーランス同士の交流会やイベントに参加して人脈を広げておけば、仕事に困ることは減っていきます。
フリーランスとして働いている人は、仕事を依頼する立場の人も多いため、多くのフリーランスと知り合いになっておいて損はありません。
7.コミッションサイトを利用する
コミッションサイトとは、クリエイターたちにとってのマッチングサイトです。
その仕組みは、コミッションサイトに登録しているクリエイターのなかからクライアントの要望に合う人を運営側が選定して紹介する、というものです。
たいていのコミッションサイトはポートフォリオの登録ができるので、自分の作風を見てからマッチングしてくれます。仕事が始まってから「イメージと違った」と言われる心配が少ないのが利点です。
フリーランスのイラストレーターにおすすめのコミッションサイト3選!
イラストレーターとして仕事を探すのにコミッションサイトが便利だと前述しましたが、具体的にはどのようなサイトがあるのでしょうか?
ここでは数多くあるコミッションサイトのなかから特におすすめの以下の3つのサイトをご紹介します。
- Skeb
- スキルクエスト
- SKIMA
詳しくお伝えしていきます。
Skeb
Skebはイラストの創作活動をメインにしている方におすすめのサイトです。
クライアントとのやりとりは最小限に抑えられており「リクエストをもらう」「納品する」の一往復しかコミュニケーションはとりません。描くことだけに集中できる環境です。
自動翻訳機能がついているので、海外からのリクエストが来ることも!制作の幅が広がりそうですね。
さらに、報酬の未払いによるトラブルを回避するためのシステムをとっており、初心者でも安心して制作できる環境が整っています。
スキルクエスト
スキルクエストはイラストの案件のみを取り扱うサイトです。
クエストと呼ばれる案件に応募するだけなので、仕事探しが非常に簡単!
シーズンごとにコンペがあり、受賞したクリエイターの作品は公式Twitterで公開されるほか、報酬ももらえます。
個人間でのやりとりが不安な場合は「仲介依頼」ができるので、クライアントとのやりとりが面倒な場合や、金銭トラブルなどが心配な方でも気軽に利用できます。
SKIMA
SKIMAはイラストに特化したコミッションサイトで、フリーランスのイラストレーターが多く活躍しています。「リクエスト」と呼ばれる案件に提案するだけで仕事への応募は完了です。
納品後、クライアント側は商品代金とは別にチップを送れる機能があるので、クオリティの高いものが納品できれば報酬がアップする可能性があります。
よりよいものを作ろうというやる気につながりそうですね。
成功するために!フリーランスのイラストレーターに必須のスキル
「クリエイターワークス研究所」の「仕事満足度」アンケート調査を参考に、現役でフリーランスとして活躍している人たちが、フリーランスとして必要だと感じているスキルをまとめてみました。
- クライアントの要望を引き出すコミュニケーション力
- スケジュール管理能力
- お絵かきソフトを的確に使う専門性
- 常にスキルアップしたいという気持ち
- リフレッシュして心と体を休めること
- 時代の変化に対応できる適応力
- 仕事を獲得し続けるための挑戦心
フリーランスのイラストレーターを目指すのであれば、高いイラストスキルがあることは大前提になります。フリーランスとして安定した収入を得て、活動し続けるためには、イラスト以外にも多くのスキルが必要です。
しっかり読み込んでください。
1.クライアントの要望を引き出すコミュニケーション力
イラストレーターはクライアントの要望を引き出して表現する仕事ですので、自分の好みを押し付けたり、勝手な想像で仕事を進めたりすることは絶対にNGです。
クライアントと積極的にコミュニケーションをとって理想に近い作品に仕上げられるよう努力しましょう。
2.スケジュール管理能力
フリーランスは一人で働いている人が多いので、スケジュール管理ももちろん自分でしなくてはなりません。納期厳守のため、よりよい作品を作りたいと思っても、作品づくりに没頭してしまわないように注意が必要です。
複数の案件を並行して進める場合には、納期に余裕を持てるように調整するなどの工夫をし、万が一納期に間に合いそうにない場合は、分かった時点でできる限り早く報告してください。
3.お絵かきソフトを的確に使う専門性
近年、イラストレーターに依頼があるのはデジタルイラストの案件が非常に多いため、さまざまな案件で使用される「Photoshop」と「Illustrator」さらに「CLIP STUDIO PAINT」などを使いこなせるように練習しておく必要があります。
クライアントの要望に合わせたイラストの制作のため、ソフトを的確に使用する専門性は必ずつけておきましょう。
4.常にスキルアップしたいという気持ち
イラストレーターとして仕事をするうえで、もし苦手なジャンルがあればそれは伸び代と考えましょう。さまざまなスキルを身につけていくことで他のイラストレーターと差別化でき、仕事の増加や報酬アップにつながります。
「これもできます」と申告することでクライアントからの信頼が高まり、継続して仕事をもらえるきっかけにもなるので、成長したいという気持ちを常に持ち続けてください。
5.リフレッシュして心と体を休めること
フリーランスには就業時間がありません。自由に仕事ができることは、ときに逆効果にもなり得ます。特に、時間を忘れて仕事をし続けてしまう方は要注意です。フリーランスになると自分の代わりはいませんので、体調を崩せば仕事はできません。
いい仕事をするために適度なリフレッシュをして心と体を休めましょう。
6.時代の変化に対応できる適応力
クリエイティブな世界は、常に新しいことに向かって前進していきます。
そのため、時代に合わせた変化ができないと、すぐに時代についていけなくなってしまうのです。
「常に新しいことを模索し続けたい」
「変化することに抵抗がない。むしろ好き!」
という方は、まさにフリーランス向きですね。
7.仕事を獲得し続けるための能力
クラウドソーシングでもコミッションサイトでも、フリーランスは営業しない限りは仕事を取りづらい環境です。そのため、仕事をもらい続けるために自分を売り込む努力が必要です。営業力・コミュニケーション能力が必要なことを頭に置いておきましょう。
一件でも仕事をいただけたら、クライアントとコミュニケーションを積極的にとり、良好な関係を築くように気を配りましょう。結果、次の仕事につながる可能性もありますので、いつも丁寧な報連相を意識してください。
安定した収入を得るために工夫すること
先に説明したように、フリーランスの収入が不安定なのは事実です。
では、どうすれば収入が安定するのでしょうか?
そんな収入に関する不安を解消するために、下記の3つを念頭に置いて活動してください。
- 収入の柱を複数持っておく
- 継続してお仕事をいただく
- 新しい人脈を作る
詳しく解説します。
1.収入の柱を複数持っておく
1つのクライアントとだけ契約していると、依頼がなくなった途端に収入がゼロになってしまいます。それを避けるために、複数のクライアントから仕事がもらえるように仕事の窓口を増やしておきましょう。
フリーランスの魅力は、まさに収入の柱をいくつも持てるところにあり、会社員とは大きく異なる点です。収入の柱を増やすことができれば、会社員の給与よりも多くの報酬を得ることも夢ではありません。
イラストレーターが収入の柱を増やす手段として、ライターを同時にやってみる方法もあります。ポートフォリオサイトの運営のために記事を書く機会もあるので、実績として提示できます。
違う角度からの仕事をとれれば、収入がアップする可能性もありますよ。
2.継続してお仕事をいただく
収入を安定させるには、同じクライアントから継続してお仕事をいただく努力をすることが必要不可欠です。
単発の仕事ばかりしていると、その都度仕事探ししなければいけないうえに、毎回違うレギュレーションを理解することから始めなければいけません。総じて、制作以外にかかる時間が多くなってしまいます。
しかし、いつも同じクライアントから仕事がもらえるなら企業の背景や取り扱っている商品もある程度理解しているので、スムーズに仕事ができますよね。
ひとつひとつの仕事を丁寧にし「次も任せたい」と思ってもらえる行動をする、最初から単発とわかっている仕事は受けない、など仕事をもらう際にも工夫してみてください。
3.新しい人脈を作る
フリーランスにとって人脈が大切なことは説明してきましたが、これはフリーランスとして働く限り、ずっとつきまといます。
仕事につながる可能性があるため、常に新しい人脈を探すために活動しておきましょう。
自分に合った方法でフリーランスのイラストレーターを目指そう!
「クリエイターワークス研究所」の「仕事満足度」アンケート調査からも分かるように、フリーランスとして働く魅力はたくさんあります。
特に、自分のペースで仕事ができることや人間関係のストレスからの解放にメリットを感じている方も多いです。
しかしその分、求められるスキルがたくさんあることも事実です。
計画がないままフリーランスになると「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうこともあるでしょう。
まずは、「自分にはどんなことが向いてる?」というところから、じっくり自分に向き合って、自分に合った働き方を考えることをおすすめします。
それでもフリーランスのイラストレーターになりたいと思うのであれば、しっかり準備して、まずは本気で取り組んでみましょう!