最近では、VTuberの人気は日本のみならず、グローバルな影響を与えるほどに市場が拡大中です。
そうした動向を受けて、新たなマーケティング手法として活用する企業が増えています。
個人VTuberにコラボやプロモーションを依頼するといった活用方法以外にも、自社でVTuber活動をはじめることで、
これまでにないブランディングやマーケティング効果を得られる可能性があります。
そこで、この記事ではVTuber活動を始めるために必要なもの・初期費用について解説します。
影響力を増すVTuber
VTuberは2016年の誕生以降、その人気・影響力を急拡大し、企業から新しいマーケティング手法として注目されています。
VTuberのビジネスモデルは、バーチャルキャラクターが提供するコンテンツを通じて、リスナーと呼ばれるファンコミュニティとのエンゲージメントを深め、
スーパーチャットやグッズ販売、企業からのPR案件報酬などの収益を拡大していく仕組みです。
ここでは、日本のVTuber界をけん引し、絶大な影響力をもっているVTuberを3名とそれぞれの企業コラボ実績を2つずつ紹介します。

宝鐘マリン
宝鐘マリンは、ホロライブプロダクションに所属する「海賊」をモチーフにしているVTuberです。
2020年8月にデビューして以降、ゲーム配信や歌ってみた配信など幅広い活動を行っています。
ファンとのコミュニケーションを大切にする人柄から、チャンネル登録者数が380万人を超える人気を得ています(2025年2月現在)。
■コラボ実績の例
横浜の観光地「横浜マリンタワー」とコラボ | 展望フロアでオリジナルMV「幽霊船戦」の上映やイベントの開催、グッズ販売などが実施された。 |
ソフトバンクのCM「神ジューデンガール2」篇に出演 | 「Xiaomi 14T Pro」の新CMに出演するとともに、宝鐘マリンの音声がサンプリングされたTeddyloid「Cherryboy Riot」のショートアレンジが流された。 |
葛葉
葛葉は、にじさんじプロダクションに所属する「吸血鬼」をモチーフにしているVTuberです。
2020年にデビューして以降、ゲーム配信や歌ってみた配信、コラボ配信などを中心に活動しています。
そのゲームスキルの高さや個性的なキャラクター性から、チャンネル登録者数が190万人を超える人気を得ています(2025年2月現在)。
■コラボ実績の例
カバヤ食品の商品「ピュアラルグミ」とコラボ | 葛葉がデザインされた限定パッケージが発売された。 |
スマートフォン向けアプリ「ポケコロツイン」とコラボ | 葛葉と叶による人気ユニット「ChroNoiR(クロノワール)」と「ポケコロツイン」がコラボし、JR池袋駅改札外の中央通路に大型駅広告が期間限定で掲示されるとともに、2人のコラボ着せ替えアイテムがもらえるキャンペーンが実施された。 |
星街すいせい
星街すいせいは、ホロライブプロダクションに所属する「星」をテーマにしたVTuberです。音楽活動やライブ、ゲーム配信を中心に行っています。
スタイリッシュな印象を与える見た目や高い歌唱力が注目され、チャンネル登録者数は260万人を超える人気を集めています(2025年2月現在)。
■コラボ実績の例
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」とコラボ | 星街すいせいが着用したジャケット、帽子、ベルトをリアルクローズとして再現したアイテムやオリジナルデザインのアパレルアイテムが販売された。 |
ファッションビル「パルコ」とのコラボ | コーポレートメッセージ「SPECIAL IN YOU.」の10周年記念広告に出演。またCMにも最新楽曲『AWAKE』が起用された。 |
ファンコミュニティとの深いつながりを形成し収益化につなげるVTuberのビジネスモデルへの期待により、
人気・影響力のあるVTuberをマーケティングに活用する企業が増加しています。
VTuberのビジネスモデルや活用方法の詳細は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:VTuberビジネスとは?企業のVTuber活用方法を解説
VTuberの初期活動に必要なもの
VTuberの準備を始める際、初期活動に必要なものを知ることで、活動開始までのスケジュールや費用の計画を策定できます。
以下に、初期活動に準備が必要になるものをハード面・ソフト面・その他に分けてまとめました。
ハード面 | パソコン Webカメラもしくは専用のトラッキング機器 マイク イヤホン・ヘッドフォン 照明 |
ソフト面 | 自分の分身となるアバター(自分で制作する場合には、イラスト制作ソフトやモデリングソフトが必要) トラッキングソフト 配信ソフト 動画編集ソフト |
その他 | SNSや配信プラットフォームのアカウント SNSや配信プラットフォームに利用するアイコン・BGM・背景 |
さまざまなソフトウェアや機材が必要になるため、一つずつ計画立てて準備することが大切です。
以下の記事で、VTuberモデルの制作や必要なツールについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:VTuberの作り方ガイド!2D・3Dモデルの制作から配信運用まで徹底解説
関連記事:VTuberに必要なツール9選!利用用途別に徹底解説
VTuber2Dモデルの初期費用
VTuberのアバターを準備するにあたり、3Dモデルに比べて制作コストが低い2Dモデルは、初期費用を抑えられる魅力的な選択肢です。
そのため、ここではVTuberとしてはじめて活動する場合におすすめな2Dモデルの特徴や費用相場について解説します。

VTuberの2Dモデルとは
VTuberの2Dモデルとは、キャラクターを描いたイラスト(静止画)を元に動きを加工した二次元のモデルのことです。
「Live2D」という2Dモデルの代表的な制作ソフトを使用して作成することが一般的です。
平面のイラストに動きを加工するには、元となる立ち絵の他に、動きを追加したい目や口、手、髪の毛などのパーツを別々のレイヤーに追加することが必要です。
これにより、パーツを動かしたり、表情を変えたりする表現が可能になります。
2Dモデルの特徴は、イラストに動きを加工することから比較的簡単に制作できる点や、基本的に上半身のみが画面に映るように制作するため、初期費用を抑えられる点が挙げられます。
2Dモデル制作にかかる費用相場
2Dモデルの制作にかかる費用相場は、自分で制作する場合と個人クリエイター・制作会社に依頼する場合で異なります。
以下に、2Dモデルの費用相場をまとめました。
自分で2Dモデルを制作する場合 | 無料~数万円(パソコンを購入する場合には、別途約15万~30万円が必要) |
個人クリエイターに依頼する場合 | 約8万~20万円 |
制作会社に依頼する場合 | 約20万~40万円 |
はじめてVTuber活動を開始する場合には、まず初期費用を抑えられる2Dモデルから活動して、
登録者数が増えて活動の幅が広がるタイミングで3Dモデルに移行することがおすすめです。
また費用内訳の詳細や個人クリエイター・制作会社のどちらに依頼すべきかどうかについてやLive2Dを使用してモデルを制作した場合にかかる費用相場は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:VTuberの制作費ガイド!モデルや機材などの費用内訳を解説
関連記事:VTuberになるためのLive2D制作にかかる費用相場とは
VTuberへの初期投資は優先度にあわせて
VTuberは2016年の誕生以降、人気・影響力を急拡大し、現在はそのビジネスモデルへの期待からマーケティングに活用する企業が増加しています。
しかし、VTuber活動を始める場合、準備には高額な費用が必要となる場合があります。
そのため、まずは費用を抑えられる2Dモデルを制作することがおすすめです。
またVTuberの準備においては、初期活動に必須であるアバター・機材・アカウントに絞ることで、実現可能なスケジュール・費用の計画の立案につながります。
初期活動に必須なものから優先度をつけ、VTuberへの初期投資を検討すると良いでしょう。

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