仕事を求めるイラストレーターさん必見! 営業は●●を大切に!

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coneなセカイ編集

coneなセカイを編集している人。
自らもクリエイターとして、日々クリエイティブに関する課題解決で翻弄中。

絵を描くことが大好き!という人はたくさんいます。大好きだからこそ、絵を描いてお金を稼ぎたい、できればイラストレーターとして独立してやって行きたい……とまで考えている人も結構たくさんいらっしゃると思います。もしかすると、この記事をご覧になっているあなたも、そんな一人かもしれません。

最近だと、イベント会場で編集さんと知り合ったり、SNSへの投稿や個人サイトで公開していた作品をきっかけに仕事が舞い込んでプロに……なんていう話も聞きます。ですが、恐らく大多数の人達は、そういう機会を掴めない現状にやきもきしているのではないでしょうか。

技術にもセンスにも自信がある。チャンスが無いから芽が出ないんだ……なんて、クサクサしながら待ちに徹しているだけでは、いつまで経っても芽が出ないままです。

それに、もしかしたら、掴めるチャンスを素通りしている可能性があります。
あなたはイラストレーターとしての売り込み、つまり普通の会社でいう営業をきちんとしているでしょうか?

イラストレーターとして独立して稼ぐ、ということはつまり、自分は社長であり、同時に社員として働いていく、ということです。(個人事業主とか法人設立とかは、とりあえず置いておいて)

さらに言うと、商品も自分で作り出すわけです。あなた自身が商品という場合もあるかもしれません。そういう商品を売り込む営業は? やっぱり自分でやるしか無いわけです。こんな商品がある、ということが知られなければ、購入の検討すらされません。イラストレーターだって、営業が必要なのです。

だからイベントやらSNSやらサイトやらを頑張っているんだけれど、という声も聞こえてきそうですが、そこだけで頑張っているから上手く行っていない現状があるわけですよね。

そういうわけで「こういう営業をしたら、イラストレーターさんってもっと仕事につながるのでは無いか?」という話を、とある体験をもとに、独断と偏見も若干混じりながらですが三つのポイントに絞ってお話したいと思います。

なお、売り込みは漫画原稿同様、出版社の編集部に持ち込むというのが恐らく一番手っ取り早い気がするのですが、そういうのはもっと詳しいサイトがあるのでここでは書きません。各自でお調べください(ゴメンなさい!)

1.孤高であることを大切に

とある体験というのが、イラストレーターの他、デザインやクリエイティブな仕事を本職とした方々メインの異業種交流会に参加したことです。

自分自身は当時、イラストだのデザインだのとは何も関係のない事務系の仕事をしていたのですが、たまたま縁あって参加させて頂きました。

「個性的な人達に会えるクリエイティブな異業種交流会だよ!」

そんな風に交流会のことを紹介してもらった事を覚えています。
会場もちょっとオシャレな見た目のカフェをまるっと貸し切っていて、そんじょそこらの異業種交流会とは違うクリエイティブな空気を感じるような気がした……

のですが、ぶっちゃけ気のせいでした。
立食形式で、名刺交換の時間はあるものの、軽食をつまみながらドリンクを飲んでちょっと話して……うん、普通。

寧ろ、ごく普通の異業種交流会の方がまだ活発なやりとりがあったかもしれません。
何故なら、交流会というよりただの馴れ合いの酒盛りになっていたからです。常連さんが多かったせいもあるかもしれません。

「こんな作品を作ったよ!」という成果発表とか、「ここにいるみんなで、今から何か作ってみない?」「やろう、やろう!」みたいな流れと、迸る才能のぶつかり合いを間近で見られることをちょびっとだけ期待していたのですが…。

もちろん、そういうのも一切ナシでした。まぁ、これは期待し過ぎだったかもしれませんが。

友人と飲んで話してダベるのは大事です。大事ですけれど、イラストレーターでなくても、名刺交換をするような場所に来たのなら、せめて初めましての相手に自分の顔と名前を覚えてもらないと、今後に繋がらないと思うのです。

また、友人とは言え同業なら、余程ジャンルが違わない限り味方というよりライバルのはずです。良い刺激を受つ与えつし合いながらレベルアップしていくならまだしも、和を尊ぶあまり営業活動ができないなら、友人と群れることを止めるべきです。友人が欲しいからイラストレーターになろうと思う人は、あまりいないと思います。

自分のスキルを磨き作品を作ること、それを自分自身でアピールしていくことは、孤高の戦いです。時には誰かに協力を仰ぐことがあるかもしれませんが、基本的には一人で何でもやろう、という気構えが無いとそもそも独立なんて出来ません。

自分の夢を叶えたいなら、己の孤高性を大切にして営業活動を行なうべきです。

2.異業種を大切に

この異業種交流会における私の期待値は、かなり高めでした。

今まで会ったことのない人達に会えるということ、おまけにクリエイティブな仕事をしている人達ばかりなわけですから、とっても刺激的なお話が聞けるんだろうなぁ、と参加を申し込んでからずっとワクワクしていたものです。

それが実際は、先述の通りただの身内の飲み会みたいな有様でした。

一応、新参者である私に何人かが声を掛けては下さって、名刺交換もしました。ただ、私が事務系の仕事をしていて本当に畑違いの人間だと知るや否やサーッと離れて行かれるのです。何人かは大きめの作品を持って来ていらして「これは七万円ぐらいです」「個展を開いたこともあります」なんて紹介もしてくれましたが、私の仕事がクリエイティブ系じゃないせいか「こいつに何か言ったって何にも繋がらない」と思われたのかもしれません。「もしもいい仕事があったら下さいね?」という会話の後は、常連さん達の輪があちらこちらに出来ていて、ずっと皆様楽しそうにお話をされていました。

なお、漏れ聞こえてくる会話は「絵の仕事をもっとやりたいよねー」「仕事欲しいねー」という内容でした…。

まるで「彼氏欲しい」「結婚したい」と言いながらカシスオレンジを飲みデザートを食べつつ、脱退者が出ないように互いに牽制し合っている女子会を思い起こさせる光景でした。

皆様、軽く「仕事くださいね?」なんてことを仰っていましたが、その場で見せてもらった一枚の絵だけではどんな仕事をされるのかが見えて来ませんでしたし、また、個展を開くぐらいだと結構なギャラを要求されるのかなぁ、と思うとちょっと怖くなってしまいました。

(後から知りましたが、個展って場所によっては個人でもリーズナブルに開催できるんですね)

もしあの場で「他にもこんなタッチの絵が描けます」「どんなイラストもどんと来いです」「小さくても○○円からやりますよ」というようにわかりやすい説明やアピールがあったならば、ここのイラストだって自分で描かないでその人に依頼したかもしれません。

仕事を託す時、顔を知っている相手の方が信頼できるものです。だから、人と直接会って話せる機会は全て生かすべきです。特に、自分をアピールできる場、堂々と営業できるところなら、なおさらチャンスなのです。そんなチャンスの場で、相手がクリエイティブな仕事をしていない素人だからと言って、距離を取っては損です。

寧ろ異業種だからこそ、入り込める場所があったりします。そこをしっかり押さえれば新規開拓できる可能性だってあります。まさに営業活動です。

初めて会う人には、自分のスキルや作品について、出来るだけ詳しく説明をしてみてください。相手側の「よくわからない」が解消され、更にあなたの個性が良いなと思って貰えたら、「良ければうちのパンフレットのイラストでも描いてみない?」なんて話になるかもしれません。

3.名刺を大切に

異業種交流会でなくても、営業活動を行う場合、名刺は必須アイテムです。

ちなみにこの交流会の時は、本当にたくさんの名刺を頂きました。さすが皆さん本職なだけあって、フォントも凝っていて綺麗なデザインのものばかり。でも、個人的にはもっと弾けていて欲しかったと思いました。

(相当期待しまくっていたんですよねー)

その中で唯一印象に残ったのは、自分の似顔絵をスタンプにして押していらっしゃった方の名刺です。

特徴がばっちり捉えられていたので顔をしっかり覚えられましたし、また印刷ではなく、あえて手で押したスタンプというのも良かったです。スタンプ特有の掠れはあるものの、歪みやズレはなくてくっきりしていて、きっと丁寧な仕事をされるんだろうな、と思いました。この方はイラストレーターではなかったのですが、きちんとした「絵」がある名刺はこれだけでした。

イラストレーターを本職とするならば、名刺も作品のひとつだと思って力を入れるべきだと思います。今はSNSやメールなどでやりとり出来ますが、だからこそ「手渡しで物を受け取る」ということはとても印象に残ります。特に、イラストを描くという武器を持っているなら、生かさない手はありません。

55 × 91ミリは大きくはありませんが、この範囲内でできることは思っているよりもたくさんあるはずです。台紙の色や紙質を変えることも可能ですし、両面印刷だって出来ます。工夫次第で個性を宿す作品のひとつに十分なり得るのです。

個人的にこういうのがあったら面白いのにな、と妄想していたのは「トレーディングカード風名刺」です。表面は普通の名刺だけれども裏面はオリジナルイラストが描かれていて、それが五種類ぐらいあって、10枚に一枚はキラキラのレアカードが混ざっている…とかだったら、名刺交換の時点で大興奮したことでしょう。イラストレーターのような仕事だからこそ、「作品だから」の一言でそういうお遊びを許して貰える……ような気がします。一般企業では絶対に出来ない営業方法です。

印刷の依頼をするお金が無いというようでしたら、全て手書きというのもありかもしれません。その場で名刺サイズの白紙を出して、名前と連絡先を書き、ちょっとしたイラストをサーッと描くというのも印象に残るパフォーマンスになります。

イラストを描けるという武器をお持ちなら、特にイラストレーターとして独立される人ならば、名刺を名前と連絡先を知ってもらうだけの紙にしていてはもったいないです。

営業ツールとしては勿論、人に手軽に渡せる作品のひとつとして、余すところなく活用してください。

まとめ

長々と書かせていただきましたが、ざっとまとめます。

  • 孤高であることを大切に→自分と向き合い、自分の価値を確立させていくために必要です。また、イラストレーターとして独立してやっていくためにも大切です。
  • 異業種を大切に→自分のことを全く知らない人に上手に説明できることで、興味を持ってくれる人が増えます。仕事に繋がります。
  • 名刺を大切に→作品のひとつとして作ることでより印象を与えられます。

作品を持ってボーッと立っているだけで買ってもらえるような人も、中にはいるかもしれません。ただ少なくとも、私がこの時お会いした数人のイラストレーターさんの中には、そこまでの才能を感じる人はいませんでした。皆さん、すごく上手なんです。綺麗なんです。でも、それだけでした。もしかすると素人ながら多少目が肥えていたのかもしれませんが、やはりアピール不足が大きかったように感じます。

はっきり言って現代は、イラストの大戦国時代だと思います。ネットでも雑誌でも個性的で素敵な絵が、そこら中に溢れています。プロでもアマチュアでも、より上手くなるように日々努力をされています。そんな時だからこそ、頭一つ抜きん出て仕事を得るための努力、つまり営業活動が必要なわけです。

イラストレーターの仕事は基本的に、仕事相手から求められた絵を描く、という形になると思います。

どれだけ素晴らしいスキルと熱い情熱を持っていたとしても、あなたのことが知られていなければ仕事は来ませんし、収入にもなりません。

スキルアップももちろん大切ですが、自分と、自分の作品を知ってもらうための営業活動にも、ぜひとも力を注いでみてください。

好きなことして稼ぐというのは、とても幸せなことです。どうかあなたも、そんな一人になれますように。

とは

coneはSKIMAから生まれたクラウドソーシングです。
SKIMA creativeがリニューアルしconeになります。
でもconeはただのクラウドソーシングではありません。
「クリエイターとの価値共創」をテーマに、クリエイター・クリエイティブ・クライアント・コミュニケーションなど全ての「C」でオンリーワンになることを真剣に考えています!
クリエイターとの共創でより良いサービスにし、クリエイティブの価値を高めていきます。