動画を視聴する際、スマホやタブレットなどのモバイル端末を利用する人も多いでしょう。最近ではフリーWi-Fiスポットが利用できたり容量の多い携帯プランが増えたりと動画を見やすい環境が整っていますが、やはりどれだけ容量が必要か気になるところではないでしょうか。
動画の容量は、視聴者側だけでなく、制作者側にも関わる問題です。今回は、動画の容量計算について知りたい人に向けて、動画の容量を決める要素や、計算が必要となるシーン、容量計算方法とトラブル解決法についてご紹介します。
1GBでなにができる?
動画の容量は作品の質によっても変わってきます。この容量は視聴者側にも大きく影響するため、制作者側も配慮する必要があるでしょう。スマホの場合、1GB(ギガバイト)でどの程度のことができるのでしょうか?
2~3時間の動画が見られる
1GBの場合、約120分の動画を見られます。ただし動画の品質によっても異なり、高画質の720pの場合は約90分、480pの場合は約120分、360pの場合は約180分が目安です。
モバイル向けアプリを使うとデータ通信量を抑えられる可能性があり、その場合は1GBで3時間ほど見られます。
3時間のビデオ通話ができる
LINEでビデオ通話をした場合は、おおよそ180分話せます。音声のみの通話の場合は、約2000分が目安です。
iPhoneのビデオ通話アプリ「FaceTime」では、約400分通話すると1GBに達するといわれています。こちらも音声通話のみの場合は2030分ほど話せるようです。
動画には多くのデータ通信量が必要
動画視聴の場合、高画質な作品ほどデータ通信量が多くなります。動画サイトによっては画質を選べますが、選択できない場合は思いのほか通信料がかかってしまうパターンもあるので要注意です。
スマホユーザーが容量制限を気にせず視聴を楽しむには、モバイルWi-Fiの利用や、格安SIMの使い放題などの契約が必要になってくるでしょう。
動画の容量を決める要素とは?
動画制作する際は、スマホユーザーに配慮するためにも、容量を把握しておくことがポイントです。動画制作では、どのような要素が容量にかかわってくるのでしょうか?
動画の長さ
動画の尺が長いと、その分容量は大きくなります。不要な部分は細かくカットしておくと、それだけでも容量を抑えられて良いでしょう。
ビットレートの数値
ビットレートは1秒間に何ビットのデータ量かを示すもので、画像や音声の質に影響します。ビットレートが高いと、画質も良くサイズも大きくなります。容量を抑えたいときは、動画の設定からビットレートの数値を下げるのもおすすめです。
解像度は影響しない?
動画の品質といえば解像度を思い出す人も多いと思いますが、解像度はファイルサイズには影響しないので注意しましょう。たとえば違う解像度で同じファイルサイズの作品があった場合、同じ情報量でその解像度を表現しているということです。
動画の容量計算が必要なシーンとは?
動画の容量はあらかじめ概算が可能です。この計算はどのようなシーンで役立つのでしょうか?
容量計算が必要となるシーンを2つご紹介します。
長さから全体の大きさを知りたいとき
動画の容量を構成する要素には「長さ」がありますが、この長さから全体のファイルサイズを算出できます。そのため、「指定の容量内で、1時間の動画を何本アップできるか」といった計算をしたいときに役立ちます。
スマホユーザーに配慮したいとき
スマホで視聴するユーザーのことを考えると、なるべく動画容量は抑えたいところです。容量計算では、「300MB以内に動画を収めたいが、どれぐらいの長さまで大丈夫か」といったことも計算できます。スマホに配慮した動画を作りたいときに重宝するでしょう。
容量計算の方法とトラブル対処法
動画の容量はどのように計算すれば良いのでしょうか?
計算方法とトラブル対処法についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
動画の容量計算の式
動画のファイルサイズは、動画の長さとビットレートからおおよその数値を計算できるようになっています。実際の数字は多少上下しますが、だいたいのサイズを知りたいときにちょうど良いでしょう。
【ファイルサイズ(MB)=動画のビットレート×長さ(秒)÷8(ビットをバイトに変換)】
ネットの自動計算ツールも使える
自分で計算するのが面倒な場合は、ネット上のツールを使えば簡単に算出できます。数値を入力してクリックするだけなので、どんな人でも気軽に利用可能です。
外部サイトへ:ビットレート計算機
外部サイトへ:動画エンコード ビットレート計算機
大きすぎるときは圧縮しよう!
ここまでご紹介した動画の容量計算は、動画制作前や編集中に役立ちます。しかしなかには、すでに動画を出力したあとで、ファイルサイズが大きくなりすぎてしまった……というパターンもあるでしょう。そのようなときは、専用ソフトを使って動画容量を抑えるのも一つの手です。容量を小さくする方法については、下記の記事を参考にしてみてください。
参考記事:動画の容量を小さくするには?圧縮方法や注意点を解説
まとめ
動画制作ではさまざまなことに気を遣いますが、最終的なファイルサイズもその一つのことが多いです。動画サイトによっては容量オーバーでファイルがアップロードできないといったトラブルも考えられるので、作品の大きさには十分注意したほうが良いでしょう。とくにスマホユーザーに見てもらいたいときは、あらかじめ容量計算をしておくと安心です。
動画の容量は自分で計算できるほか、ネットのツールでも手軽に算出できます。気になる場合はぜひチェックしてみてください。